サノスに匹敵するヴィラン、征服者カーン登場 『アントマン』最新作の特報映像を解説

 この量子世界=異世界は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『マイティ・ソー バトルロイヤル』的な宇宙っぽいですね。そしてアントマンはここで青い仮面を被ったいかにもボスキャラみたいな黒人と出会います。このボスキャラみたいな人物が征服者カーン(ジョナサン・メジャース)と呼ばれる人物です。カーンは2025年のアベンジャーズ映画『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ』(原題:Avengers: The Kang Dynasty)に名前を使われています。つまり今後のMCUにおいてサノスに匹敵するヴィランとして描かれる重要キャラです。今回の『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、カーンをMCUにデビューさせる映画でもあるのです(厳密にいうとMCUドラマ『ロキ』において、このカーンの別バースのバージョンである“あり続ける者”というキャラが登場し、カーンの脅威は示唆されています)。

 このカーンはなんでも知っているようです。これはスコットのことをちゃんと“アントマン”と呼ぶことからもわかります。この特報の最初の方で、スコットは街の人から“スパイダーマン”と間違えて声をかけられます。つまり現実世界のアントマンの知名度はなんだかんだいって“その程度”でもあるわけですが、カーンは異世界にいながらもアントマンのことをわかっているわけですね。

 この特報で気になるのは、ちらっと映るビル・マーレイ。彼がどんな役を演じるのでしょうか? 彼もまたアントマンたちにとって脅威?(あとこの特報では出てきませんが、サンディエゴ・コミコンでお披露目になった映像では、この世界にさらにすごいマーベル・コミックの人気ヴィランがいることが明らかになっています)

 そしてスコットの娘がアントマンっぽいスーツを着ていることにも注目。コミックではスコットの娘キャシーもスタチュア(ないしスティンガー)というヒーローとして活躍します。MCUには2代目ホークアイのケイト・ビショップ、ミズ・マーベル、アメリカ・チャベス(『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』)、シュリ、アイアンハートことリリ・ウィリアムズ(『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』)とヤング女性ヒーローがすでに登場しており、この仲間入りですね。

 アントマン映画としても楽しみですが『アントマン&ワスプ:クアントマニア』はMCUのフェーズ5のキックオフ作品であり、これからのMCUを占う重要な作品になりそうです。

■公開情報
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
2023年2月17日(金)劇場公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©︎Marvel Studios 2022

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