『舞いあがれ!』福原遥も登場で舞台は2004年へ 幼少期編を締めくくる笑顔の輪
『舞いあがれ!』(NHK総合)ヒロイン・舞の物語が、第15話にて浅田芭路が演じる小学生時代から福原遥が演じる大学生へと移り変わった。つまり『舞いあがれ!』は朝ドラとしては少々長めの3週間という期間でヒロインの幼少期を描き切ったこととなる。
ラストを締めくくるのは舞と久留美(大野さき)が、それぞれのお父ちゃんを元気にさせたいという思いから小学校の校庭で模型飛行機を飛ばすシーン。岩倉螺子製作所の経営不振を脱却するため、新たなネジ作りに挑む舞の父・浩太(高橋克典)、怪我を機にラグビー選手をリタイヤし仕事を探す久留美の父・佳晴(松尾諭)を励ますためだ。
青空をぐんぐんと舞いあがっていく、2つの飛行機。その様子を眩しそうに見上げる浩太たち。それは五島で舞が一太(野原壱太)たちとともに、ばらもん凧を上げた構図とよく似ている。ばらもん凧の目的にあったのは、生まれたばかりの一太の弟・慶太を元気にするため。見ている人を勇気づけるという根底にある思いはあの時と変わっていない。浩太にとっては娘がかつての自分と同じ夢を追いかけてくれているという要素も加味されているが、佳晴もまた娘が笑顔でいてくれる、それだけで嬉しかったはずだ。舞から広がる笑顔の輪は、グラウンドの片隅でその光景を眺めていた兄・悠人(海老塚幸穏)にもそっと伝播していた。
「飛行機作りたい!」「ほな、いつかお父ちゃんと一緒にジャンボジェット飛ばそか!」ーーそんな舞と浩太の会話を経て、2人は旅客機を間近で見られる“魔法の場所”で飛行機を仰ぐ。満面の笑みで夢を抱く舞の表情を映し出し、時代は10年後の2004年4月へ。