戸田恵梨香×永野芽郁『母性』バンクーバー国際映画祭に正式招待 東京国際映画祭でも上映

 11月23日に全国ロードショーされる戸田恵梨香と永野芽郁の共演作『母性』が第41回バンクーバー国際映画祭に正式招待され、ワールドプレミア上映が行われることが決定した。

 本作は、累計発行部数360万部を超え、2010年に映画興行収入38.5億円を記録した『告白』(双葉社)の著者・湊かなえが、「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」と語った同名小説を映画化するもの。『ストロボ・エッジ』『ノイズ』の廣木隆一が監督を務める。

 母性を持てず、娘を愛せない母親・ルミ子を戸田が演じ、母性を求め、母に愛されたい娘・清佳役を永野が担当。戸田と永野は、ドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』(2021年/日本テレビ系)で先輩・後輩役として共演しているが、本作では初の母娘役に挑んだ。さらに、ルミ子の実母“お上品なママ”役で大地真央、ルミ子の夫の母“口が悪すぎる義母”役で高畑淳子、ルミ子の夫“無関心父”役で三浦誠己、ルミ子の親友“わけ知り顔女”役で中村ゆり、ルミ子の義妹“依存しすぎ娘”役で山下リオが出演する。

 世界各国から集められた約18本の長編映画によって構成され、バンクーバーの観客の心に強く響くような優れた作品に焦点を当てることを目的として、今年から新設される「ショーケース」部門からの出品となり、観客賞の対象となる本作。映画祭のプログラミングチームは、本作について「今回の最新作は、これまでの廣木監督の多くの作品と同様に、女性の心理とその複雑な感情の網目を、思いやりと細やかな感性で探っています。ワイドスクリーンで撮影され、ドールハウスのような美しさを持つこの作品は、類まれな2人の女性の心理を分析し、母性に対する規範的な前提を覆す意欲作です。監督はまた、私たちが登場人物の行動を理解するのに苦しみながらも、どこかで深い共感を呼び起こさせるような、俳優の素晴らしい演技を引き出しています」と説明。続けて「勇敢で美しく、魅力的なこの作品は、悲しい物語ではありますがその中に優しさと思いやりの余地を残していると感じました」とコメントを寄せている。

 過去にもバンクーバー国際映画祭へ招待され、今回第37回の『ここは退屈迎えに来て』以来4年ぶりの参加となる廣木監督は、映画祭からのコメントを受けて「バンクーバー国際映画祭の皆さんに新設部門『ショーケース』の一本として、本作を選んでもらえて感謝です。世界でも通じるテーマだと思っているので、ここから発信できることも嬉しいです」とコメントした。

 バンクーバー国際映画祭への初参加が決定した原作者の湊もまた、「観客の皆さんがどのような表情で観て、どのようなリアクションをされるのか、とても楽しみであり、それを会場で体感できることに緊張と喜びを感じています」と喜びのコメントを寄せてる。

 さらに、第35回東京国際映画祭では、“ガラ・セレクション/Gala Selection”として特別招待上映される。

コメント

廣木隆一(監督)

バンクーバー国際映画祭の皆さんに新設部門「ショーケース」の一本として、本作を選んでもらえて感謝です。世界でも通じるテーマだと思っているので、ここから発信できることも嬉しいです。

湊かなえ(原作)

海外の方々に映画『母性』を観ていただけることを、心から光栄に思います。
「母性」という世界に共通する普遍的なテーマの作品を、
観客の皆さんがどのような表情で観て、どのようなリアクションをされるのか、
とても楽しみであり、それを会場で体感できることに緊張と喜びを感じています。
原作者としては『母性』上映中、スクリーンを見守りたいけれど、
小説家としては客席の観察をしていたい。
国際映画祭への参加も、バンクーバーの訪問も初めてです。
熱気があふれているだろう会場で、エンターテインメントの魅力や力を、
受け止め切れる限り吸収し、日本に持って帰りたいと思います。

バンクーバー国際映画祭プログラミングチーム

廣木隆一監督の新作を再びバンクーバーの観客に届けられることを嬉しく思います。
1995年の『魔王街 サディスティック・シティ』から2018年の『ここは退屈迎えに来て』まで、監督の作品を多数上映してきました。
今回の最新作は、これまでの廣木監督の多くの作品と同様に、女性の心理とその複雑な感情の網目を、思いやりと細やかな感性で探っています。
湊かなえさんの小説を映画化した『母性』は、母を愛しながらも同じ感情を娘に抱くことができない女性の物語です。 ワイドスクリーンで撮影され、ドールハウスのような美しさを持つこの作品は、類まれな2人の女性の心理を分析し、母性に対する規範的な前提を覆す意欲作です。監督はまた、私たちが登場人物の行動を理解するのに苦しみながらも、どこかで深い共感を呼び起こさせるような、俳優の素晴らしい演技を引き出しています。 勇敢で美しく、魅力的なこの作品は、悲しい物語ではありますがその中に優しさと思いやりの余地を残していると感じました。

■公開情報
『母性』
11月23日(水)全国ロードショー
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央
原作:湊かなえ『母性』(新潮文庫刊)
監督:廣木隆一
脚本:堀泉杏
音楽:コトリンゴ
エグゼクティブプロデューサー:関口大輔
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作:映画「母性」製作委員会
©︎2022 映画「母性」製作委員会
公式サイト:bosei-movie.jp

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