『ちむどんどん』暢子の東京での軌跡 「アッラ・フォンターナ」編の日々をおさらい

『ちむどんどん』フォンターナ編をおさらい

 長らく音沙汰のなかった矢作がオーナーを訪ねて店を訪れる。その姿は黒いサングラスに黒のストライプ柄のスーツ。どうみてもまともな仕事をしているような風貌ではない。店の経営に失敗し多額の借金を抱えていた矢作は、突然大声で「退職金をもらいにきた」と叫び暢子らを驚かせた。その後、矢作が店の権利書を盗んで借金の肩代わりにあてたことで、フォンターナは金貸しからひどい嫌がらせを受けるようになる。一時は客足も途絶え、店を継続するのも危ぶまれたフォンターナだが、この一件は房子がかつて恋仲であった三郎(片岡鶴太郎)により無事に収められることになる。

 誰もがおいしいと喜ぶ料理を提供するフォンターナだが、実は「おいしくない料理」を出したことも。それは、和彦(宮沢氷魚)の母・重子(鈴木保奈美)の思い出を呼び起こすための、戦後の闇市の味だった。これをきっかけに重子は暢子と和彦の結婚を認め、2人はフォンターナで結婚式をひらくことに。

 こうして振り返るとフォンターナを舞台に、実に様々な出来事があったわけだが、中には思いもよらぬものも。特に驚きなのは、初登場当時、暢子の良き先輩になってくれるであろうと期待された矢作が、後々大問題を持ち込んだことではないだろうか。とはいえ、どれもが暢子の人生にとってかけがえのない経験であることに違いはない。暢子の東京での軌跡とともに、いつもそばにあり続けた「アッラ・フォンターナ」。これからもその歴史を更新し続けるのだろう。

参照

※1. https://www.nhk.or.jp/chimudondon/topics/interview/14.html

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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