『鋼の錬金術師』第1作から5年 本田翼とウィンリィはどのような変化を遂げたか

『ハガレン』本田翼の5年間を振り返る

 6月24日から公開された『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』にて、ヒロインのウィンリィ・ロックベル役を演じる本田翼。本作がシリーズ3作目であり、完結編ということで演技の熱の入り方も違う。第1作でウィンリィ役として登場したのが2017年。そこから5年経った今、彼女の演じるウィンリィ、そして本田翼という俳優はどのような変化を遂げたのか。

 原作の『鋼の錬金術師』は漫画家・荒川弘が『月刊少年ガンガン』にて連載していた超人気少年漫画。2021年7月時点では全27巻の世界累計発行部数が8000万部を突破し、SQUARE ENIX発行のコミックとして最高記録を達成した。特に海外からも根強い人気を誇る本作は、第1作の実写作品が公開された2017年にガンガンONLINEにてリバイバル連載が始まったことで、いまだにその熱を保ち続けている。

映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』ロング予告

 ワーナー・ブラザースが製作した映画『鋼の錬金術師』は、2016年にイタリアロケで撮影された。当時、漫画の実写化作品としては最新CGI技術をふんだんに利用し、それを全面的に押し出していた印象だ。なるべく原作に忠実な形で映画を作りたいという監督の意向もあり、物語の展開や現在公開中の『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』でのエンディングも漫画と同じものになっている。そんな中で本田が演じるウィンリィ・ロックベルは、山田涼介演じるエドワード・エルリックの幼なじみ。明るくハキハキとしていて、根性と肝が据わっているヒロインだ。機械鎧整備士である彼女はエドワードの機械鎧も手がける重要人物で、物語が進むにつれて彼に恋をする。2017年時にも注目された本田の演じるウィンリィだが、2022年5月20日に公開された続編『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』では自分の両親を殺したスカー(新田真剣佑)と対峙するという局面を迎える。原作でいわゆる「スカー編」と呼ばれる同作でウィンリィは重要な立ち位置になり、現在公開中の『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』ではスカーとの一件でエドと話し、悔し泣きをする本田の演技が原作者の荒川に絶賛されている。

劇場版ラジエーションハウス
『劇場版ラジエーションハウス』(c)2022横幕智裕・モリタイシ/集英社・映画「ラジエーションハウス」製作委員会

 2017年から2022年にかけて、本田の演じるウィンリィにも変化があったように、彼女自身も俳優として大きな成長を遂げていた。第1作公開の2017年には複数のドラマに出演する中で、『わにとかげぎす』(TBS系)、『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(フジテレビ系)の両作でヒロインを演じた。なお、『絶対零度』はのちにシーズン4まで制作される人気シリーズになる。その後、2019年にヒロイン役として出演した『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』(フジテレビ系)も人気シリーズに成長し、2022年には映画化もされた。主にドラマの現場で活躍する本田だが、同年の『チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』(読売テレビ・日本テレビ系)以降に出演した5作品のうち、『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』(NHK総合)以外、全て主演を務めているのだからすごい。

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