『バズ・ライトイヤー』プロデューサーが同性同士のキスシーン語る 「とても大事だった」
7月1日に公開されるディズニー&ピクサーの新作映画『バズ・ライトイヤー』で描かれる同性同士の“キスシーン”について、プロデューサーのギャリン・サスマンによるコメントが到着した。
本作は、『トイ・ストーリー』の人気キャラクターで、誰よりも仲間思いのバズ・ライトイヤーの知られざるルーツを描くファンタジーアドベンチャー。有能なスペース・レンジャーのバズは、自分の力を過信したために、1200人もの乗組員と共に危険な惑星に不時着してしまう。地球に帰還するため、バズは猫型の友だちロボットのソックスと共に不可能なミッションに挑む。その行く手には、ずっと孤独だったバズの人生を変える個性豊かな仲間たちと、思いもよらぬ“敵”が待ち受けていた。
日本に先駆けて公開されたアメリカでは、劇中で描かれる同性同士の“キスシーン”に対して、「不適切な演出だ」と批判的な意見も寄せられている本作。『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』など、数々のピクサー作品に携わってきたプロデューサーのサスマンは、「このシーンで、バズには親友アリーシャのように“愛を与え合う人”がいないことを強調したかった」と、“キスシーン”の重要性を語りつつ、バズを信じ続けたかつての相棒アリーシャの“愛に溢れたキャラクター性”を解説した。
『トイ・ストーリー』シリーズで描かれた“おもちゃ”のバズは、ウッディと共に仲間を守る頼もしいリーダーとして数々の困難に立ち向かう“誰よりも仲間想いの姿”が印象的だが、本作のバズ・ライトイヤーは、人一倍責任感は強いが、仲間に頼るのは苦手な“スペース・レンジャー”。ピクサー歴30年以上のサスマンは、「この物語では、犯した失敗を取り戻そうと悔やみ、挑戦し続けるバズが“本当に大事なもの”に気付く」と、“人間”バズの成長物語について語った。
有能な“スペース・レンジャー”のバズは自分の力を過信したために、1200人もの乗組員と共に危険な惑星に不時着してしまう。はるか遠い地球に帰還するため、危険なハイパー航行に挑むバズ。そんな彼を長年支え続けていたのは、後にスター・ コマンドの指揮官になるまで昇進するほど優秀な“スペース・レンジャー”で、バズの成功を誰よりも信じていた親友のアリーシャだ。サスマンは「物語の前半は、バズとアリーシャが中心に進む。彼女は、頼れる指導者で、思いやりがあるの。今を受け入れ、その場所で良い人生を送ろうと、前に進むアリーシャが本当に好き。そこがバズとは違うところ」と、バズとは対照的なキャラクター性について解説。
バズはハイパー航行を続けるも、回数を重ねるごとに時間のずれが生じ、その間にアリーシャは生涯のパートナーと出会い、家庭を持つ。アメリカで賛否の声が挙がっているアリーシャと同性のパートナーとの“キスシーン”について、サスマンは「あのシーンはとても大事だった。あそこで、私たちはバズが持っていないものを強調したかった。ミッションの遂行しか考えていないバズには、アリーシャのように愛を与え合える相手がいないということを見せたかった」と、重要なシーンであることを明かす。 劇中では、バズが「みんなが帰還できないのは、私のせいだ」と全ての責任を背負い、悔やむ様子が垣間見えており、アリーシ ャの愛に溢れた幸せな姿が、バズの人間味溢れるキャラクター性を表現するために存在することがわかる。
その後、バズが決死のハイパー航行に再度挑みなんとか降り立ったのは、アリーシャすらもう居ない“62年以上の時間が経った孤独な世界”だった。サスマンは「物語の後半では、バズが先の世界で新たな仲間たちと出会い、成長していく。中でも彼にとって重要なのが、アリーシャの孫で果敢に冒険に向かう勇敢な若者イジー」と、孤独なバズに寄り添う新たな仲間について言及。予告編では、「新人の君らを危険な目に合わせられない」と、ひとりで問題を抱え込もうとするバズに対し、「助けてほしいんじゃない、仲間になりたいの」と、“本当の仲間の意味”を教えてくれるイジーの姿が描かれており、“誰よりも仲間想い”なバズへと成長していく様子が垣間見える。
■公開情報
『バズ・ライトイヤー』
7月1日(金)全国ロードショー
監督:アンガス・マクレーン
製作:ギャリン・サスマン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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