『みらてん』木村拓哉×満島ひかりが“ゼロ距離”の世界へ 桐沢が救ったかつての自分自身
木村拓哉が主演を務める連続ドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)第8話は最終回前のセミファイナル。西条(村上虹郎)、桐沢(木村拓哉)、さらに折原(満島ひかり)がそれぞれの人生の決断を下す。
脳に動脈瘤を抱えた西条はドクターストップを下され、実質のボクシング引退宣告を受けてしまった。西条はまるで吹っ切れたかのようにボクシング部を去り、演劇部に入部。飄々とした態度とは裏腹に、西条の心の中にはボクシングへの未練、リングを降りることへの悔しさが残り続けていた。
そんな西条に自身を重ねていたのが桐沢。大学時代に網膜剥離でプロボクサーになることを断念した過去が桐沢にはある。「たぶん今のお前と同じ気持ちだった」ーー昔の自分と似た境遇にいる西条に桐沢は思いをぶつけていく。プロボクサーを断念した後も、妻が亡くなり、コロナ禍で店が潰れ、桐沢は生きていく理由も分からなくなるぐらいに真っ暗になった。そこで出会ったのが松葉台高校ボクシング部の生徒たちだった。その一人が西条だ。
「人は何があっても、どこかで希望を見いだすことが、立ち上がることができる」
「お前にはまだまだ時間が残ってんだよ」
「時間が解決してくれるわけじゃない。その時間の間に誰かと出会って、何か話して、何かを見て、何かを感じて、人は変わっていけるんだと俺はそう思う。今はいいよ、腐ってて。泣きたかったら思いっきり泣けばいい。絶対に自暴自棄になるな」
「西条桃介! お前、一人じゃないからな!」
桐沢は西条に熱い言葉を投げかけ続ける。それはまるで過去の自分を救うかのように。桐沢に加えて、伊庭(高橋海人)の存在もあり、西条はコーチのサポート役としてボクシング部に復帰。桐沢と同じ裏方に徹することで希望を見いだす人生の選択を取った。