大谷亮平、『のぶ』シリーズ化に意気込み “忘れられない”『片想い』の撮影話も

大谷亮平、『のぶ』シリーズ化に意気込み

 男らしく硬派なルックスと確かな演技力で独自のポジションを築いている俳優・大谷亮平。そんな彼の主演作、WOWOWオリジナルドラマ「異世界居酒屋『のぶ』」は、蝉川夏哉による人気小説を品川ヒロシの脚本と演出で実写ドラマ化。大将こと矢澤信之(大谷亮平)と看板娘の千家しのぶ(武田玲奈)が切り盛りする居酒屋が、なぜか異世界の古都アイテーリアとつながり、そこの衛兵や司祭、商人や職人たちが連日訪れるようになって賑わう。そんな不思議な人間関係とおいしそうな料理、中世ヨーロッパ風の異世界の物語が交錯するグルメファンタジーが好評を得て、このたび続編が制作された。

異世界居酒屋『のぶ』

 『異世界居酒屋「のぶ」Season2~魔女と大司教編~』は毎週金曜23時よりWOWOWで放送・配信中。ある日、居酒屋「のぶ」に魔女のような女性イングリド(水野美紀)が現われ、店に出入りするようになるが、大司教ロドリーゴ(松尾諭)は魔女が「のぶ」をねぐらにしているという噂を耳にし、“魔女狩り”をしようと画策しているという……。新たな展開を見せる続編について大谷に聞いた。

“料理ができる”と錯覚?

大谷亮平

――京都にある居酒屋の正面玄関がなぜか異世界とつながっているという不思議な設定のドラマです。Season1が始まるときはどう思いましたか?

大谷亮平(以下、大谷):最初は、設定がぶっ飛んでいる分、映像化はなかなか難しいのではと思いました。中世風の衣装ひとつとっても下手すると嘘っぽく見えてしまう可能性があるので、多少不安はあり、そこは品川監督も「チープにならないように」と気にしてらっしゃいました。でも、クランクインして居酒屋のセットを見た時に、僕も監督も不安が解消したんですよ。セットも衣装も本当に丁寧に作られていたし、映像をモニターでチェックしたときも、これは大丈夫だろうという手応えがありました。もちろん、居酒屋で出す料理も1つ1つ時間かけて作り、誰が見てもお腹がすくような映像になっていましたね。

――板前として包丁で食材を切る場面、揚げ物を揚げる場面などを演じていますが、大谷さんはもともと料理が好きだったのですか?

大谷:実は料理はあまり得意じゃなく……。でも、ドラマを観た友人たちが「料理、うまいね!」と言ってくれたので、よかったなと(笑)。料理の先生がいらして、現場では全ての料理を本当に作っているんです。Season1に出てきたタコのアヒージョも実際に作り、先生が細かい手順を教えてくれたので、「自分ひとりでもできる」と錯覚しちゃったんですよ。それで、自宅で作ってみたら、全然うまくいきませんでした(笑)。けれど、料理の腕を振る舞って誰かに喜んでもらえる楽しさというのは、このドラマを通して学んだことですね。

――Season2の信之はどうなりますか?

大谷:信之は、シンプルにお客さんが満足してくれたらいいという信念で生きている。料理とお客さんに対する気持ちは強いけれど、それを表現する術を料理以外知らないというか。そんな無骨な男を演じているうちに僕の人間性みたいなものが徐々に入ってきたので、品川監督は、僕に寄せた要素を生かしてくださって、ちょっとお茶目なところもプラスされています。Season2ではサスペンスドラマが好きという意外な面も出てきて、殺人事件の推理をしてみたり(笑)。

――信之としのぶは、実はしのぶの実家である料亭から一緒に逃げてきたという設定ですが、2人の関係にも変化はありますか?

大谷:そうですね。Season1から観てくださっていると、少し変化が感じられると思います。最初はやっぱり大将の信之がしのぶを引っ張り、しのぶはサポートという感覚だったけれど、実はしのぶがお客さんとコミュニケーションを取っているし、店を切り盛りしているのはしのぶなんだと、ひしひしと感じられるようになりましたね。しのぶ役の武田さんも、Season2では明らかに攻めている感じがあって、役に対して貪欲になっていました。撮影中に誕生日を祝ったときは「今年は自分に厳しくいきます」とあいさつしていましたし、彼女の中で何か意識が変わったんじゃないかなと。

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