大谷亮平、『のぶ』シリーズ化に意気込み　“忘れられない”『片想い』の撮影話も

主演としてうれしかったこと

――大谷さんにとっても連続ドラマで主演のシリーズということになりますね。

大谷：やっぱり役者としてメインでやらせてもらえる作品への思い入れは深くなりますよね。しかも、シリーズ化されるものに出会えることなんて、なかなかないですから。特にこのドラマは99％のシーンをひとつのスタジオで集中して撮影しているので、そこで一緒に仕事したキャストの皆さん、スタッフの皆さんに対する愛はすごく強くなりました。できれば、今後もずっと続けていけたらと思っています。

――Season2では水野美紀さん、浅香航大さん、松尾諭さん、武田鉄矢さん、大和田伸也さんほか新キャストが参加します。

大谷：みなさん、頼もしかったですね。ただ、新キャストには若い俳優さんも多かったので、なるべく緊張せず気持ちよく演技してもらえる環境にしたいと思いました。あえて芝居の打ち合わせはせず、「やりたいようにどうぞ」という話をしたり、相談されたら話を聞いたり。そうやって撮影が終わってみれば、「やりきれてないな」という人がいなかったんですね。みんな、本当に思い切って演じ、しっかり自分の色を出してくれたということが主演としてうれしかった。1人1人がこのドラマを豊かなものにしてくれました。

強く心に残っているドラマ『片想い』

――大谷さんは、2017年に『連続ドラマW 東野圭吾「片想い」』にも、早田幸弘という記者の役で出演しましたね。大学の同級生でアメリカンフットボール部のマネージャーをしていた日浦美月（中谷美紀）が今は男性として生きていること、そして殺人を犯したことを告白することから物語が展開し、早田はその殺人疑惑を追うという役どころでした。

大谷：『片想い』はとても強く心に残っているドラマです。早田はどこか孤高な男で、周りから圧力がかかっても自分の信じた道を貫く。この社会ではそういう生き方が難しい中で突っ走っていくわけなので、自分の顔つきがある程度、その生き方にふさわしくないと演じるのは難しい。それを表現できたので、ひとつ成長できた気がしました。監督の永田琴さんにも「本当によかった」って言ってもらえ、自信を得られました。

――WOWOWのドラマならではの特色も感じましたか。

大谷：とにかく、主人公が性同一性障害だという、当時なかなかない題材によく挑戦したなと思いました。完成披露試写会に来てくださった原作者の東野さんもそうおっしゃっていましたね。WOWOWのドラマは本当にドラマ好きの人が観ていて、どれも質が高い。僕は『片想い』が初出演でしたが、周囲からそういう話をよく聞いていたので、「これは目が肥えている人たちが見るんだ」という緊張感はすごくありました。

――『片想い』の撮影で想い出深いのはどんなことですか？

大谷：緊張したと言いつつ、シリアスな内容なのに、めちゃめちゃ楽しかった記憶があります（笑）。（西脇哲朗役の）桐谷健太さんをはじめ、アメフト部のメンバーが集まるとワイワイと賑やかで、同窓会をした飲食店から出てくるシーンを撮ったときは、撮影前、実際に飲みに行った記憶があります。それで監督もオッケーをくれて……。とにかく桐谷さんが明るい人なので、楽しすぎましたね。これまでの出演作で歴代1位というぐらい楽しい現場で、真面目な顔をしなきゃいけないのに笑いが止まらなかったときもあり、10テイク以上、撮影したことも覚えています。その意味でも忘れられないですね。

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■放送・配信情報
『WOWOWオリジナルドラマ 異世界居酒屋「のぶ」Season2～魔女と大司教編～』（全10話）
WOWOWプライム、WOWOW4Kにて、毎週金曜23:00～放送中
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『異世界居酒屋「のぶ」』
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『連続ドラマＷ 東野圭吾「片想い」』
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