カンヌ映画祭ある視点部門正式出品 フランス映画『母へ捧げる僕たちのアリア』6月公開
第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門に正式出品された映画『La Traviata Mes freeres et moi(原題)』が、『母へ捧げる僕たちのアリア』の邦題で6月よりシネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開されることが決定した。
本作は、フランスの新鋭作家ヨアン・マンカが、自身の体験を交え描いた長編デビュー作。“縁のなかった芸術との出会い”の奇跡を、詩情溢れる映像で描き、2021年の第74回カンヌ国際映画祭ある視点部門で上映された。オペラの名曲とともに4兄弟の絆、母への尽きせぬ愛、夢を信じ一歩を踏み出そうとする少年の勇気が描かれる。
南仏の海沿いの町の古ぼけた公営団地で、兄3人と暮らす14歳のヌール。重篤で昏睡状態の母を兄弟4人で自宅介護する生活は苦しく、まだ中学生ながら夏休みは兄の手足となって働き、命じられるままバイト三昧の日々を送っている。そんなヌールの欠かせない日課は、毎夕、母の部屋の前までスピーカーを引っ張っていき、母が大好きなオペラを聴かせてあげること。そんなある日、教育矯正の一環で校内清掃中だったヌールは、そこで歌の夏期レッスンをしていた講師サラに呼び止められ、歌うことに魅せられていくのだが……。
主人公ヌール役には、子役として活動していたマエル・ルーアン=ベランドゥがオーディションで選ばれ、ソプラノ歌手ドミニク・モアティによる指導のもと、劇中で歌声を披露した。長男アベルを演じるのは、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で殺し屋・プリモを演じたダリ・ベンサーラ。ヌールを世界に連れ出す講師・サラを、映画『女の一生』などでセザール賞にノミネートされたジュディット・シュムラが演じる。
また本作には、「人知れぬ涙」のほか、パヴァロッティの「誰も寝てはならぬ」、カラスの「カルメン」など、数々の楽曲が登場する。
あわせて日本版ポスターと場面写真も公開された。
■公開情報
『母へ捧げる僕たちのアリア』
6月より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
監督・脚本:ヨアン・マンカ
出演:マエル・ルーアン=ブランドゥ、ジュディット・シュムラ、ダリ・ベンサーラ、ソフィアン・カメス、モンセフ・ファルファー
配給:ハーク
配給協力:FLIKK
字幕翻訳:手束紀子
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本
2021年/フランス/フランス語/108分/カラー/スコープサイズ/5.1chデジタル/原題:La Traviata Mes freeres et moi
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