『DCU』吉川晃司演じる成合は本当にテロリストなのか? 瀬能が知る15年前の真相

 成合が新名と対立する立場にあることは、置き手紙と瀬能に対する態度から間違いないだろう。成合は新名をスパイだと思っている。新名と成合のどちらが正しいのか。2人がこだわる鍵は、成合によると瀬能の父親から託されたもので、成合は瀬能に「親父さんは君に託したかったはず」と言って、鍵の正体を突き止めるよう話すのだ。こんな謎かけのような板挟みの状況に置かれれば、瀬能じゃなくても「何なんですか?」と聞き返したくなるのが人情である。挙句の果てに成合は「多くの人の命に関わること」と思わせぶりな言葉を口にして去ったのだから。

 成合は何の鍵かを知っていると思われる。成合はてっきり鍵を取り返しに来たのかと思ったが、そうではなく、あえて瀬能に探させることで瀬能が記憶を取り戻せると考えている。対する新名は、瀬能に父親がテロリストに関わっていたことを伏せており、瀬能に対する新名と成合の対照的なアプローチが興味深い。これは推測だが、15年前の事件を解くカギは、瀬能が幼かった頃の父親との記憶にあるのではないだろうか。

 第6話では、成合を演じる吉川晃司と阿部寛の『下町ロケット』(TBS系)コンビのそろい踏みに、加藤雅也を加えたイケおじ3人の集結が見ものだった。根岸を演じる明日美りおは、連続ドラマ出演は昨年の『コントが始まる』(日本テレビ系)以来だが、『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』(カンテレ・フジテレビ系)と同じように、敵か味方か判然としないミステリアスなオーラで今後の展開に含みを持たせた。

■放送情報
日曜劇場『DCU』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜放送
出演:阿部寛、横浜流星、中村アン、山崎育三郎、趣里、高橋光臣、岡崎体育、有輝(土佐兄弟)、高橋颯(WATWING)、佃典彦、春風亭昇太、市川実日子、吉川晃司
プロデューサー:伊與田英徳、関川友理
制作:TBSテレビ
共同制作:ケシェット・インターナショナル、ファセット4メディア
協力:海上保安庁
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/DCU_japan/
公式Twitter: @DCU_japan

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