本郷奏多は『カムカム』の“THE・日常”にどう溶け込む? “実写化俳優”からの広がり

本郷奏多は『カムカム』にどう溶け込む?

 近年は重厚な作りのNHKドラマにも次々と出演。『56年目の失恋』(2020年)では、昭和の時代に西洋料理店「翡翠亭」のコックを務めている菊池隆一を演じた。大河ドラマ『麒麟がくる』(2020年)ではあまり政治に関わらないとされていた常識を覆し、公家の立場でありながら、政治に積極的に関与した異端の若き関白・近衛前久を演じている。落ち着いた佇まいでありながら、揺らがぬ信念を持ち続け、静かに情熱を燃やしている姿はその精悍な顔立ちとともに印象に残る。これも本郷の俳優としての一面と言える。

 さて、ひなたと初対面した五十嵐の印象は、クールすぎて無愛想に感じられ、優しさもない。ここまではこれまで本郷が演じてきた役のイメージ通りだ。だが、今回の舞台は住民同士が仲良く、穏やかな日常が流れる京都の商店街。“非日常”を演出することに長けてきた本郷は、この“THE・日常”にどのように溶け込んでいくのだろうか。この朝ドラ出演を機にまたひとつ、本郷の新しい顔が増えていくのではないだろうか。そんな期待を持ちながら、今後の五十嵐の変化、ひなたとの関係を楽しみにしたい。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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