米興行、『スパイダーマンNWH』が『スクリーム』に首位譲る 『竜とそばかすの姫』好発進

 1月14日~16日の北米興行収入ランキングは、90年代の人気ホラー映画『スクリーム』シリーズを甦らせた『Scream(原題)』が第1位に輝いた。

 本作は北米3664館で公開され、3日間の北米興収は3060万ドルを記録。『スクリーム』シリーズとしては、特にヒットした『スクリーム2』(1997年)の3292万ドル、『スクリーム3』(2000年)の3471万ドルにも迫る好成績だ。また、1月17日は祝日のキング牧師記念日とあって、4日間で3600万ドルを稼ぎ出すとの予測もある。達成されれば、キング牧師記念日の週末に公開されたホラー映画としては『MAMA』(2013年)を超えて新記録だ。

 人気ホラー映画としては『ハロウィン』に続く“復活”となった『スクリーム』だが、出口調査では18歳~34歳の観客が全体の67%を占めたほか、公開初日の金曜日は観客の80%が34歳以下だったと報じられている。これはホラー映画全体の人気もあろうが、パラマウント・ピクチャーズがTwitterやSpotify、Reddit(大手掲示板サイト)で本作のプロモーションを展開したほか、InstagramやYouTube、Facebookにまたがるアプローチで約1億2600人(累計)のユーザーに訴求した効果も大きいだろう。Airbnbやゲーム『Among Us』などとのコラボレーションも含め、インパクトあるキャンペーンも多角的に展開されていた。

 『Scream』はシリーズの第5作で、過去作のキャストも続投。監督は『レディ・オア・ノット』(2019年)のマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレットが務めた。米Rotten Tomatoesでは批評家スコア75%、観客スコア84%という堅実な評価を獲得し、出口調査でも観客の79%が好意的な反応を示したという(現時点で日本公開は未定)。

 一方、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』も第2位とはなったものの、3日間の興行成績は2080万ドル(前週比−36.2%)。劇場数は3925館と『スクリーム』以上をキープしていることもあり、来週は『スクリーム』を返り討ちにして首位に返り咲く可能性もある状況だ。

 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の北米累計興収は6億9872万ドルで、北米興収歴代ランキングの第4位に座する『ブラックパンサー』(2018年)の7億42万ドルをまもなく超える見込み。第3位『アバター』(2009年)の7億6050万ドルにどこまで迫れるか、記録を抜くことができるかが次のポイントとなる。なお、全世界累計興収は16億2502万ドルとなった。

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