細田佳央太が“冴えない男子”役を熱演 『もしイケ』で秋元康が問う“イケメン”の定義

 タイトルだけ見ても、なんとド直球なドラマなのだろう。秋元康が企画・原作を担当するドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』(テレビ朝日系/以下『もしイケ』)が、1月15日にスタートした。

 秋元作品はタブーに切り込んでいるものが多い。25年間共演NGだった元恋人の再共演を描いた『共演NG』(テレビ東京系)に、年齢のさばを読んで活動を行うアイドルを主役に据えた『さばドル』(テレビ東京)。主人公が中盤で死を迎えた『あなたの番です』(日本テレビ系)も、ドラマにおいてのタブーを犯した作品と言っていいだろう。

 『もしイケ』も、ある意味タブーに挑んだドラマである。物語の舞台は、イケメンが集まる私立美南学園。まぐれで入学してしまった平凡男子・池田龍馬(細田佳央太)は、同級生から、「どうしてイケメンじゃない君が、受かったんだろう?」と言われる始末。

 校長・海老名晴子(秋山菜津子)まで、「男子よ! イケメンであれ!」と宣言するのだ。美南学園にイジメがないのは、イケメンはいかなる時も平等だから。人と目が合わないのは、あなたがイケメンではないから……とかなり過激な意見を言ってのける。校長が、“面武両道”を推進する学園なんて、きっと存在しないだろう。

 それにしても、容姿にとらわれない採用を行うため、履歴書の顔写真を撤廃する企業も増えているなか、“顔面至上主義”をテーマにしたドラマに挑むなんて……。さらに作中では、「全国選抜高等学校イケメン大会(=全国のイケメンが集まり、イケメン度を競うもの)」が行われるというのだ。

 ただ、作品の公式サイトには、「趣味・趣向の多様性が広がる令和の時代における、真の<イケメン>とは何か?  <かっこよさ>とは何か?  その本質に迫ります!」と書かれていた。ということは、“イケメン”の定義を改めて考えていくような作品になっていくのだろうか。第1話では、美南学園のOB・風間勇気(速水もこみち)が、イケメンに生まれたゆえの苦悩を抱えていることも明かされており、「イケメン=幸せ」なわけではない部分も描かれていきそうだ。

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