『鬼滅の刃』「遊郭編」の幕開け! 煉獄さんが残した“心の強さ”が意識されたエピソードに

 TVアニメ『鬼滅の刃』ファン待望となる続編「遊郭編」が、12月5日よりスタート。第1話「音柱・宇随天元」は、「無限列車編」での炎柱・煉獄杏寿郎の活躍を振り返るとともに、煉獄さんが残した「心の強さ」の意味が強く意識付けられたようなエピソードとなっていた。

『鬼滅の刃』公式サイトより

 本作は、累計発行部数1億5000万部を突破した(※2021年2月)、吾峠呼世晴原作の大人気コミック『鬼滅の刃』が原作。2019年に「竈門炭治郎 立志編」がTVアニメ化され、それに続く物語「無限列車編」が劇場版として2020年10月に公開。2021年10月からはTVアニメ版「無限列車編」が放送され、劇場版に約70カットの新作映像が追加された。

 そしていよいよ、その続編となる「遊郭編」がスタート。通常30分のところ、初回は1時間SPとなる大ボリュームでお届け。冒頭は、煉獄さんvs上弦の参・猗窩座の激闘をプレイバック。「心を燃やせ」との言葉を残した煉獄さんを映した炭治郎の目からは涙が溢れている。このシーンは、炭治郎同様に視聴者も涙を流し、煉獄さん、そして物語が伝えたかった“思い”を強く刻み付けた場面でもある。

 煉獄さんが息絶えた後、涙を流す炭治郎、気絶する善逸に、伊之助は「修行だ!」と言い放つ。強き仲間を失い、強敵を取り逃した今、鬼殺隊には悲しむ暇はないのだ。しかし、この悲しみの連鎖は、鎹鴉(※かすがいがらす…鬼殺隊隊士に主に本部からの通達を伝える役割を持つ伝令係のカラス)によって煉獄さんの家族にも伝わるのだった。

 場面は変わり、子供に恵まれなかった家庭の夫婦が、引き取った子供の話をしているようだ。歳の割に落ち着き利口なのだが、皮膚に病を持っており、昼間は外に出られないという。その少年こそが、最大の敵・鬼舞辻無惨。人間世界に溶け込みながら、「青い彼岸花」の情報を集めているようだ。その時、「柱の一人を始末しました」と猗窩座が報告にやって来るのだが、「鬼が人間に勝つのは当然のことだろう」などとひどい言葉で攻め抜き、さらには身体の血液をコントロールし痛めつける。鬼たちが無残に逆らえないということを表わしたシーンでもあり、また「竈門炭治郎 立志編」の最後に行った“パワハラ会議”(※一方的な理屈で下弦の鬼を処刑した)を彷彿とさせる場面でもあった。

 そんな無残を倒す前に、炭治郎らは無限列車で負った傷を治すため、蟲柱・胡蝶しのぶの屋敷で療養していた。しかし、炭治郎は屋敷を抜け出し、煉獄さんの生家へ。煉獄さんの最期の言葉を家族に伝えようとするのだが、父・槇寿郎は「大した才能もないのに剣士などになるからだ」「愚かな息子だ」と聞く耳を持たない。さらに、炭治郎の耳飾りを見た瞬間に表情を変え、勢いよく地面に叩きつけるのだった。また、槇寿郎の口からは、炭治郎が追い求める「ヒノカミ神楽」に繋がるような言葉が飛び出し……。

 すべてが喧嘩口調で、話にならない槇寿郎。その中に息子に対する侮辱もあったものだから、炭治郎は怒り心頭に。思わず強烈な頭突きをお見舞いし、気絶させてしまう。弟・千寿郎に、改めて煉獄さんの最期を伝えた炭治郎。さらに、「杏寿郎さんのような強い柱に、必ずなります」と力強く宣言する。それを聞いて千寿郎は自身について語り出すのだが、どれだけ稽古を積んでも日輪刀の色が変わらず、煉獄家の炎柱の継承を閉ざしてしまう苦しさを吐露。一方で「別の形で人の役に立てることをします」と決意を明かすのだった。

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