『ビルド・ア・ガール』が描いたジョアンナの奮闘 自分らしさの脆さも映した作品に

『ビルド・ア・ガール』描くティーンの奮闘

 すっかり調子に乗ったジョアンナにやってきたのは不幸の連続。好きな人とは両思いになれないし、その上さらに傷つけるようなことだってしてしまう。家族からも「昔のジョアンナじゃない!」と責められ喧嘩に。唯一の居場所だと思っていた職場の仲間さえも、陰で自分の容姿や家族をバカにしていたなんて。現実はなぜか嫌なことが立て続く。あらゆることに絶望した末のジョアンナの行動はよくわかります。ただ、それでもまた立ち上がろうとするのが凄いところ。ジョアンナは強い。それでいて不幸なオーラも一切出さない。そんな彼女のたくましい姿に拍手を送りたくなりました。

 「わたしはわたし。」本当の意味でそう思えるようになるには、立て続くしんどい日々のなかで、どう立ち上がっていけるかなのかもな。映画を観終えたら、あのコピーの重さを感じます。ジョアンナがこんな頑張ってるんだから、私も頑張るよ! きっと観た人みんなそう感じると思います。

■公開情報
『ビルド・ア・ガール』
新宿武蔵野館ほかにて公開中
監督:コーキー・ギェドロイツ
脚本:キャトリン・モラン
出演:ビーニー・フェルドスタイン、パディ・コンシダイン、サラ・ソルマーニ、アルフィー・アレン、フランク・ディレイン、クリス・オダウド、エマ・トンプソン
原作:キャトリン・モラン著『How to Build a Girl』
製作:アリソン・オーウェン、デブラ・ヘイワード
配給:ポニーキャニオン、フラッグ
提供:フラッグ、ポニーキャニオン
2019年/イギリス/英語/105分/DCP/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/R-15
(c)Monumental Pictures, Tango Productions, LLC, Channel Four Television Corporation, 2019
公式サイト:buildagirl.jp
公式Twitter/Instagram:@buildagirl_jp

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