『海街チャチャチャ』第15話、自分を許すための時間 ホン班長の悲しみが春を迎える
Netflixで配信されていた『海街チャチャチャ』が10月17日に最終話を迎えた。それに先立ち、韓国内で放送された同話は自己最高視聴率を記録し、花道を飾った。
ヘジンとホン班長のラブコメだが、その中に家族の死や離婚、LGBTなど多くのテーマが含まれていて、登場人物の葛藤や価値観の違いなど主軸以外の部分や繊細な場面も丁寧描かれていたことが多くの視聴率の心を掴んだ。
第15話では、コンジンで撮影が行われた番組『海街キリギリス』の打ち上げ中、たまたま番組ADのドハ(イ・ソクヒョン)がホン班長(キム・ソンホ)の本名を「ホン・ドゥシク」と知り、空白の5年間の出来事が明らかになった。それ以来、しばらく町に姿を見せないホン班長に町の人たちも心配し、ヘジン(シン・ミナ)も彼の様子が気になって家を訪れる。ヘジンはホン班長の話に耳を傾け、それを受け止めることでホン班長はようやく過去から解き放たれ、サブタイトルの通り“悲しみが春を迎えた”。
確かに、ホン班長は大学の頃から慕っていた先輩のジョンウ(オ・ウィシク)とドハの父親であるギフンの下半身まひに間接的に関わっているが、彼はもちろんこうなることなんて望んでいなかった。そしてホン班長は、自分だけが無傷で生き残っていることに罪悪感を覚え、自殺までしようとするほど苦しみを抱えていたのだ。
それに対して、身内が死傷者となってしまったドハとジョンウの妻であるソナ(キム・ジヒョン)は事実を受け入れるのが難しく、ドハの「恨む対象が必要だったんだ」という台詞にもあるように、やり場のない怒りや悲しみをホン班長にぶつけることしかできなかった。欲がなく、投資とは無縁の父親が、家族に内緒で銀行から融資を受け、家の保証金までも投資に使ったりしたことが信じられなかったドハは、ホン班長を加害者にして一方的に恨み、ソナは夫の葬式に来たホン班長に声を荒げた。