『彼女はキレイだった』中島健人のキャラ変は韓国版を踏襲? 一気に縮まる愛と宗介の距離
ようやくもつれていた糸がほどけ、互いの想いが通じ合った宗介(中島健人)と愛(小芝風花)。しかし愛は、宗介に想いを寄せていた梨沙(佐久間由衣)のことが気になってしまい、素直に喜ぶことができず、ひいては宗介のことを避けてしまうのである。8月31日に放送された『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)第8話は、宗介と愛のラブストーリーにおけるひとつのゴール地点を迎え、その向こう側にある友情の物語が展開するエピソードとなった。
家のゴミ箱に捨てられていた手紙から、梨沙の宗介への想いが本気であったことを知る愛。そんななか、「ザ・モスト」が廃刊になるという話が編集部全体に知れ渡ってしまう。岡島(片瀬那奈)らはずっと廃刊のことを隠していた宗介に激怒し、次号の制作をボイコット。完全に孤立してしまった宗介は、たったひとりで次号の準備を進めていくことに。それを見かねて様々な企画を提案する愛。さらに仕事を休んでいた樋口(赤楚衛二)は、宗介以外誰もいない編集部を見て事態を察し、宗介に厳しい忠告をするのである。
ここから終盤に向けての物語は、(これまで通りオリジナル版を完全に踏襲するとなれば)一気に「ザ・モスト」の廃刊をめぐる問題へとシフトする。つまりは宗介と愛の“初恋探し”のドラバタを描くラブコメから、急激に“お仕事モード”が高まっていくことになるわけだ。ちなみに、愛と想いが通じ合った途端にまるで人が変わったようにデレデレモードに突入する宗介。鏡の前で照れくさそうに挨拶の練習をしたり、家までお迎えに行ったりと、しっかりとこのキャラ変ぶりまでもしっかりオリジナルを踏襲している。
何はともあれ、そうした物語上の大きな転換の狭間に立たされた今回のエピソードでは、お仕事モードへ向かうための地盤固めが重ねられていく。これまでのエピソードでゆっくりと固められてきた宗介と愛の16年分の想いの結実し、そのせいで急にぎこちなく崩れてしまった愛と梨沙の関係の修復が最優先事項だ。しかしながら、2人が追いかけっこの果てにたどり着く公園のシーンからわかるように、愛と梨沙の関係に奇をてらったアクセントなど必要もない。外で人目も気にせず、大声で泣きながら本音をぶつけ合う。ドラマ的な一悶着を入れずともあっさりと修復される2人の関係には絶対的な強さがあり、それがこの物語の軸となっていることをまざまざと証明していくのである。