浅野忠信から永瀬廉、夏木マリから清原果耶へ 『おかえりモネ』が描く次の世代へのバトン

『おかえりモネ』が描く次の世代へのバトン

 第40話のラスト、百音はけあらしが綺麗な海で新次を見かける。「今日は船いっぱい出ていくから、息子の亮の船も出たかなぁってちょっと見に来た」と新次。「自分の船でなきゃ何にも埋められない」と漁師としての意地を耕治(内野聖陽)にぶつけていた新次にとって唯一の希望が、亮が漁師として漁船に乗っていることだ。メカジキを50本揚げたという報告の声に新次は大人になっていく息子の姿を実感する。それを話す相手がいない虚しさと喪失感、やり場のない怒り、それでもーー海と生きるということが、新次が一歩ずつ前を向く道に繋がっている。その道が暗く険しくとも、そっと手を差し伸べてくれる存在に耕治や亜哉子がいる。

 やがて東京へと上京し、気象予報士となる百音もまた「天気」で海と山と繋がることとなる。第9週「雨のち旅立ち」は、「東京編」前のラスト週。気象予報士試験の合格通知を受け取り、百音はサヤカや気仙沼の家族に胸に秘めていた思いを告げる。森林組合にとっての次の世代だった百音に、サヤカはどんな言葉をかけるのだろうか。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

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