ホウ・シャオシェン特集ラインナップ発表 プロデュース作『One Day いつか』日本初上映も
4月17日より開催される「台湾巨匠傑作選2021―侯孝賢監督デビュー40周年記念<ホウ・シャオシェン大特集>」の全上映作品が発表された。
昨年2020年に映画監督生活40周年を迎えたホウ・シャオシェン監督が、同年11月に中華圏映画のアカデミー賞と称される金馬奨の名誉賞である終身成就賞を受賞したことを記念し、監督、出演及びプロデュース作品まで、現在日本で上映可能なホウ・シャオシェン関連作全22作品を一挙上映する。
1989年に『悲情城市』がヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞し、台湾映画初の世界三大映画祭グランプリ受賞の快挙を成し遂げたホウ・シャオシェン。エドワード・ヤンらとともに台湾ニューシネマを牽引し、『戯夢人生』『好男好女』『憂鬱な樂園』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』など映画史に残る名作を生み出し、『黒衣の刺客』はカンヌ国際映画祭監督賞を受賞した。フランスや日本とも合作で映画を製作し、近年は、自身の監督作のみならず台湾の若手監督の育成にも尽力し『台北暮色』などのプロデュース作も数多く手がけている。
ラインナップには、台湾ニューシネマの誕生『坊やの人形』から、『風櫃の少年』『冬冬の夏休み』『童年往事 時の流れ』、少年時代の記憶をたどる一連の初期傑作群が。また、1989年にヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞し、中華圏映画初の世界三大映画祭グランプリ受賞の快挙を成し遂げた大作『悲情城市』は、貴重な35mmフィルムで上映される。今回の特集では、1981年の監督デビュー2作目『風が踊る』をデジタルリマスター版で公開する。そして、トニー・レオンと羽田美智子が主演を務め、初めて挑んだ時代劇『フラワーズ・ オブ・シャンハイ』も4Kデジタルリマスター版で劇場初上映される。
ホウ・シャオシェンからの影響を公言している、フランスを代表する映画監督の一人オリヴィエ・アサイヤス監督が、監督の素顔に迫るドキュメンタリー『HHH:侯孝賢』のデジタルリマスター版を劇場プレミア上映する。また、近年は若手監督の育成に尽力しているホウ・シャオシェンのプロデュース作より、『One Day いつか』(監督:ホウ・チーラン)は日本初上映、『日常対話』(監督:ホアン・フイチェン)は今夏劇場公開予定のところ特別上映される。
また、昨年の「台湾巨匠傑作選 2020」にて満席となった好評企画「江口洋子スペシャルセレクト」コーナーを今年も開催。江口がスペシャルセレクトした『大仏+』『狂徒』『よい子の殺人犯』『High Flash〜引火点』『アリフ・ザ・プリン(セ)ス』の5作品が、江口による解説映像つきで上映される。
全上映作品一覧
開催記念特別上映作品
『風が踊る』デジタルリマスター版
監督・脚本:ホウ・シャオシェン
出演:フォン・フェイフェイ、ケニー・ビー、アンソニー・チャン、メイ・ファン
1981年/台湾/シネスコ/92分
英題:Cheerful Wind
(c)1982 KamSai(H.K.)Company/(c)2018 Taiwan Film Institute.All rights reserved.
劇場プレミア上映
『HHH:侯孝賢』デジタルリマスター版
監督:オリビエ・アサイヤス
撮影監督:エリック・ゴーティエ
出演:ホウ・シャオシェン、チュウ・ティエンウェン、ウー・ニェンチェン他
原題:HHH:A Portrait of Hou Hsiao-Hsien
配給:オリオフィルムズ
提供:竹書房/オリオフィルムズ
1997年/92分/フランス・台湾
(c)AMIP-La Sept ARTE-INA-France 1997
4K デジタルリマスター版 劇場初上映
『フラワーズ・オブ・シャンハイ』
1998年/114分/日本・台湾
ホウ・シャオシェン監督作品(製作年順)
『坊やの人形』
1983年/108分/台湾
『風櫃の少年』
1983年/101分/台湾
『冬冬の夏休み』
1984年/98分/台湾
『童年往事 時の流れ』
1985年/ 138分/台湾
『恋恋風塵』
1987年/109分/台湾
『悲情城市』
1989年/ 159分/台湾 ★35mmフィルム上映
『ナイルの娘』デジタルリマスター版
1987年/93分/台湾
『憂鬱な楽園』
1996年/112分/台湾・日本 ★35mmフィルム上映
『珈琲時光』
2004年/103分/日本 ★35mmフィルム上映
『黒衣の刺客』
2015年/108分/台湾・中国・香港・フランス
ホウ・シャオシェン出演作品(製作年順)
『台北ストーリー』4Kデジタルリマスター版
監督:エドワード・ヤン
1985年/119分/台湾
『台湾新電影(ニューシネマ)時代』
監督:シエ・チンリン
2014年/109分/台湾
『あの頃、この時』
監督:ヤン・リージョウ
2014年/113分/台湾
ホウ・シャオシェン プロデュース作品(製作年順)
『One Day いつか』
監督:ホウ・チーラン
2010年/93分/台湾/ ★日本初上映・特別上映
『天空からの招待状』(日本語版)
監督:チー・ボーリン
2013年/93分/台湾
『軍中楽園』
監督:ニウ・チェンザー
2014年/133分/台湾
『日常対話』
監督:ホアン・フイチェン
2016年/89分/台湾 ★特別上映・今夏劇場公開予定
『台北暮色』
監督:ホアン・シー
2017年/107分/台湾
『台湾、街かどの人形劇』
監督:ヤン・リージョウ
2018年/99分/台湾
江口洋子スペシャルセレクト 5作品
『大仏+』
監督:ホアン・シンヤオ
2017年/104分/台湾
『狂徒』
監督:ホン・ズーシュアン
2018年/85分/台湾
『よい子の殺人犯』
監督:ジャン・ジンシェン
2018年/80分/台湾
『High Flash〜引火点』
監督:ジャン・ジンシェン
2018年/114分/台湾
『アリフ・ザ・プリン(セ)ス』
監督:ワン・ユーリン
2017年/95分/台湾
※上映スケジュールは後日公式サイトで発表
■公開情報
「台湾巨匠傑作選2021―侯孝賢監督デビュー40周年記念<ホウ・シャオシェン大特集>」
4月17日(土)~6月11日(金)まで新宿K’s cinemaにて開催
配給:オリオフィルムズ
配給協力:トラヴィス
公式サイト:https://taiwan-kyosho2021.com/