門脇麦と水原希子が考える“幸せ”とは? 初共演作『あのこは貴族』で感じた“人間の美しさ”

門脇麦と水原希子が考える“幸せ”とは?

水原「人間だったら分かり合える部分は絶対にある」

ーーその山内さんの世界観が岨手由貴子監督によって見事に表現されました。

門脇:岨手さんは、アイデアの瞬発力がものすごい方です。日常におけるちょっとしたキラッとする瞬間とか、10秒後には忘れてしまっているけれど心ときめく瞬間とかってあるじゃないですか。岨手さんはそういうものを映画の中に凝縮させるのがものすごく上手な方だと思っていて。何かひとつ手を加えるだけで、そのキャラクターの多様性が広がる。なので、台本の中では完結していなくて、現場でどう肉付けしていくかということが、岨手さんの頭の中にあったと思います。私自身も現場に行って初めて「これってこんなシーンだったんだ」と思うことの連続でした。

水原:たしかにそうだった。だから会話がすごく大事だったんですよね。監督との会話で発見することや、2人で共感することが多かったので、現場で実際に試してみながら、空気感を作っていくイメージでした。

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門脇:いま希子ちゃんの話を聞いていて思ったんだけど、岨手さんも美紀の方が感情移入しやすかったんだろうね。華子は本当に2人で一緒に探っていったイメージで、現場でエッセンスを付け加えながら、少しずつ華子が見えていくような感じだったから。

水原:うん、そうかも。美紀に関しては共感でしかなかった。共感から表現につながっていった感じがあったかな。

門脇:私は華子に対して共感できない部分も多かったな。クランクインの初日が、最初に家族で集まってご飯を食べるシーンだったんです。セリフが「はい」の一言くらいしかなかったんですけど、その「はい」の声の高さと、言うタイミングを監督とああでもないこうでもないと試行錯誤して。日々そうやってお互い「これだよね」と確認しながら撮影に臨んでいました。

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ーー華子も美紀も、縛られていたものから解放されて、人生とは何か、幸せとは何かということを考えながら新たな道へ向かっていきます。この作品を通して改めて人生や幸せについて考えることはありましたか?

門脇:「私は幸せなんだな」と思いました。この物語は窮屈に生きている人たちの話で。そういう環境が変えられなくて、生まれてくる場所は決められない中で、「私は恵まれてるんだな」ってすごく思いました。

水原:私は「人っていいな」と思いました。交わらなかったであろう2人が運命のいたずらで交わることになって、お互いどうしたらいいかわからないけど、人として何か後押しできるような言葉をかけてみたり、そういう人間の美しい部分も描かれていて。「みんな違ってみんないい」じゃないけど、そういうことはすごく感じますね。みんなそれぞれ葛藤がある中で、「住む場所も違うからわからない」ではなくて、人間だったら分かり合える部分は絶対にあって。共通の会話はないかもしれないけど、でもみんな幸せになる権利はある。誰でも、他の誰かの幸せを祈ることや、幸せを後押しすることができるんだなと。そういう美しい部分がすごく良くて、「人間っていいな」と思いました。

門脇:すごいいいコメント。染み入っちゃった。

水原:やめてよ(笑)。恥ずかしいじゃん。

■公開情報
『あのこは貴族』
2月26日(金)全国公開
監督・脚本:岨手由貴子
出演:門脇麦、水原希子、高良健吾、石橋静河、山下リオ、佐戸井けん太、篠原ゆき子、石橋けい、山中崇、高橋ひとみ、津嘉山正種、 銀粉蝶
原作:山内マリコ『あのこは貴族』(集英社文庫刊)
配給:東京テアトル/バンダイナムコアーツ
(c)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会
公式サイト: anokohakizoku-movie.com
公式Twitter:@aristocrats0226
公式Instagram:@aristocrats0226

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