土屋太鳳、役でつくイメージは「本望かもしれません」 “覚悟”で挑んだ『哀愁しんでれら』
「“イメージを持ってもらえる”=“見てもらえている”」
ーー平凡な毎日を送っていた小春は、一晩で怒涛の不幸に襲われすべてを失うも、その後幸せの頂点へと駆け上がり、そして最終的には予想だにしなかった結末を迎えます。要素が本当にたくさんあるキャラクターだと思いますが、土屋さんご自身と重なるところはありましたか?
土屋:すごく家族が好きなところは似ていると思います。あと「幸せになりたい」と思っているところも似ていますね。そういう「幸せになりたい」という願望は誰しもが持っている感情だと思うのですが、小春はその願望が違う方向に向かってしまうので、それがまたすごくリアルでした。
ーー役者さんって、演じた役柄のイメージがつくことがあるじゃないですか。今回の小春はまさにイメージがつきやすそうな役柄だと思うのですが、土屋さんはその辺りどのように考えているんですか?
土屋:イメージがつくのはたしかにありますよね。でも、“イメージを持ってもらえる”=“見てもらえている”だと思うので、そんなに悪いことではないかなと思います。もちろん、実際に演じた役のような人と勘違いされてしまうこともあるかもしれませんが、それは近くにいる人たちがわかってくれていればいいかなと。
ーー小春のようなイメージがつくことにも恐れはない?
土屋:もしそう思ってもらえたなら、小春は成功したことになると思うので、むしろうれしいです。私は私であって、小春は私ではないので、そういう捉えられ方は本望かもしれません。そのギャップに苦しんでいたらこのお仕事はやっていられないと思うので、皆さんには自由に受け取っていただくのがいいですね。
ーー最後に、この『哀愁しんでれら』での経験は土屋さんにとってどのようなものになりましたか?
土屋:スタッフの方々が何を撮りたいのか、キャストの方々が何を表現したいのか、それが明確になっていると、私自身もその方たちのために頑張れるなと思いました。やっぱり、向かうべき方向がはっきりしていると、私自身も覚悟できるんですよね。今回はそれがものすごく大事なことだと気付きましたし、これから私もその土台固めをしていきたいなと思いました。
■公開情報
『哀愁しんでれら』
全国公開中
出演:土屋太鳳、田中圭、COCO、山田杏奈、ティーチャ、安藤輪子、金澤美穂、中村靖日、正名僕蔵、銀粉蝶、石橋凌
監督:渡部亮平
配給:クロックワークス
(c)2021「哀愁しんでれら」製作委員会
公式サイト:https://aishu-cinderella.com/