松本潤主演『どうする家康』は“大河ドラマ改革”の集大成に? 3つのトピックから全貌を予想

 2023年NHK大河ドラマのタイトルが『どうする家康』に決定し、主演を松本潤、脚本を古沢良太が務めることが発表された。

 NHK大河ドラマ第63作目となる本作は、ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を新たな視点で描く。

 最終回を直前に控える『麒麟がくる』も大きな話題となっている現在、『どうする家康』の大河ドラマとしての期待について、ドラマ評論家の成馬零一氏は「戦国時代を描く大河」という点が非常に大きなポイントだと分析する。

「今回発表された『どうする家康』は、流れとしては、“戦国大河”という位置付けになると思います。近年の大河ドラマを振り返ると、『真田丸』くらいから脚本家主導の作品作りを徹底することで、作家性と商業性の両立を目指そうとしているように見えます。その結果、作品のクオリティは毎年どんどん上がっているのですが、残念ながら視聴率にはあまり結びついてない。朝ドラはその改革が非常にうまくいったのですが、大河ドラマは、作風が徐々にマニアックになり、旧来の大河ドラマファンとの相性が悪くなっています。そんな中で一番、バランスが良かったのが『真田丸』でしたが、一方で『いだてん〜東京オリムピック噺〜』のような尖った企画も送り出しています。作品を追っていくと、戦国→幕末→オリジナル作品といった流れが生まれていて、今回の『麒麟がくる』から『青天を衝け』もその流れですよね。今回の『どうする家康』が戦国大河ということは、その流れが引き続き続いていくということの証左ではないでしょうか」

 また、本作の脚本を『リーガル・ハイ』(フジテレビ系)、『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)など人気作を手がける古沢良太が担当することも大きな話題だ。成馬氏は古沢の作風に関して、三谷幸喜と近しい印象があると指摘する。

「古沢さんは作風で言うと三谷幸喜さんに近い印象がある作家さんです。基本的にコメディを得意とする作家で、構成力が高くて、通好みのドラマを書いている。ただ、三谷さんが、これまで手がけた大河ドラマの『真田丸』や『新撰組!』は、民放のドラマと違う作り方ですよね。民放のドラマだと、もっとコメディ寄りで、シットコムのような作風になるのに対して、『真田丸』は王道の大河ドラマに寄せていて、ドラマとしてはクラシックなものに回帰しています。古沢さんもどちらもできる方なので、映画ではシリアスな作品も多いですよね。だから、『どうする家康』がものすごくオーソドックスな大河ドラマになるのか、それとも『リーガル・ハイ』や『コンフィデンスマンJP』のようなコメディになるのか、現状わからないので、逆に楽しみですよね。宮藤官九郎さんの『いだてん』はシリアスな要素もあり、時代劇寄りの作品でした。そう考えると、完璧なコメディ大河というものは、未だ存在していないので、もしかすると『どうする家康』がそういった作品になっていくのではないかという期待があります」

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