吉田鋼太郎、強面でも光るチャーミングさ 『麒麟がくる』でも愛嬌のある姿を披露

吉田鋼太郎、強面でも光るチャーミングさ

 織田信長(染谷将太)による残虐な比叡山無差別襲撃の波紋が広がる。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第34回「焼討ちの代償」では、取り巻く人々の姿を通し、徐々に孤立していく信長の姿が描かれた。

 比叡山を完膚なきまでに叩き潰した信長は上機嫌で、光秀(長谷川博己)が女、子どもを見逃したことにもおとがめなし。手柄として滋賀二万石の領地を与えるのだった。だが京の義昭(滝藤賢一)の元には比叡山から多くの難民が押し寄せる。義昭は医者に怪我人の手当てをさせながら、この様な残虐な仕打ちに憤りを隠せないでいた。長く仏門にいた義昭にとって、幕府が戦を止められなかったことは到底許せるものではなく、摂津(片岡鶴太郎)に激しく怒りをぶつける。だが逆に摂津から「この際はっきり、織田との関わりを断つべき」と言われてしまう。摂津は筒井順慶(駿河太郎)と松永久秀(吉田鋼太郎)の戦を利用することを企んでいた。両者が戦を始めた際に、幕府が筒井側につくことで松永の後ろ盾である信長との対立構造を取ろうとしていたのだ。そして摂津はその覚悟を義昭に迫る。

 ある日、市場に出かけた光秀の次女・たま(竹野谷咲)が額に怪我をし、東庵(堺正章)の家で治療を受けることに。比叡山焼き討ちで光秀に恨みをもつ者が石を投げつけてきたのだ。この時、光秀は駒(門脇麦)から、幕府が筒井の後ろ盾となり松永と戦を始めようとしていることを聞かされることに。何とかして止めなければと慌てた光秀は、筒井と松永の和議を段取ろうと2人を対面させる。

 光秀は松永に大和を諦めてもらう手立てとして、先の戦で信長から与えられた志賀二万石の領地を譲ると話したため、これには松永も大いに驚いた。信長が神仏をあそこまで焼き滅ぼしてしまったことで、松永は義昭と信長の関係がそう長くは持たないと踏んでいたが、それは光秀も同じこと。光秀自身も、あの戦のやり方にはひどく心を痛め苦しんでいたのだ。それでもなお、光秀があの戦いは世の中を変えるために致し方のないことだと思っていることを、松永は言い当てる。そして志賀の領地を差し出すほどの光秀の心意気に、松永は筒井との話し合いを了承、和議は無事に成立となった。

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