『先生を消す方程式。』田中圭は自ら罠に飛び込んだ? 義経確信犯説を検証

『先生を消す方程式。』義経確信犯説を検証

 いよいよ4Cの黒幕と対決する義経。自ら志願して来ただけあって4Cに対する義経の準備は抜かりない。4Cはそれぞれ、力が腕力・物理的なパワー、同級生にパパ活をさせる薙が資金力、人気インフルエンサーの弓が影響力、検察トップの父を持つ刀矢が知力を象徴している。義経は家族関係も含めて念入りに情報収集した上で、力、薙、弓の力の源泉を奪うことで、中心人物である刀矢の外堀を埋めてきた。

 義経には情報提供者がいて、おそらく過去に3年D組の担任だった教師の誰かと推察されるが、不登校だった伊吹命(秋谷郁甫)からも4Cの情報を聞き出している。しかし、本当の狙いは4Cではなく、静を突き落とした犯人。そのことは「あいつらに恨みでもあるんですか?」という命の問いに「いえ。私なりの教育です」と答えたことからもわかる。

 義経は朝日が犯人ではないかと疑っていて、防犯カメラの映像でも朝日らしき人物が映っていたので、おそらく朝日で間違いないだろう。それなら直接、朝日を問い詰めればよいのではないかと思うかもしれないが、決定的な証拠がないため難しい。そこで4Cを使う方法を考えたのではないか? 副担任の朝日が、これまで4Cと結託して担任の教師たちを辞めさせてきたとすれば、その証拠をつかむことで朝日を告発できる。そのためにあえて罠にはまりに行った、と考えれば辻褄が合う。

 意図的な失言で力のパワハラを引き出したことや、階段から突き落とされたのも、静を突き落とした犯人が朝日という前提で、半ば予期していたように思われる。自宅でトレーニングに励む姿は、命がけのミッションを覚悟しているかのようだ。「人生にはまさかのことが起こる」。その「まさか」は偶然ではなかった。刀矢と対決した義経は、朝日の化けの皮をはがすことができるのか? 次回「義経、討伐編完結」に向けて胸がうずく。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログTwitter

■放送情報
『先生を消す方程式。』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:00~23:30放送
出演:田中圭、山田裕貴、高橋文哉、久保田紗友、森田想、高橋侃、秋谷郁甫、奥山かずさ、榊原有那、川瀬莉子、田中亨、松本まりか
脚本:鈴木おさむ
音楽:HAL
監督:小松隆志ほか
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:秋山貴人(テレビ朝日)、遠田孝一(MMJ)、小路美智子(MMJ)
制作:テレビ朝日/MMJ
(c)テレビ朝日
公式Twitter: https://twitter.com/senkesu5
公式Instagram: https://www.instagram.com/senkesu5/

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