『モンスターハンター』は『ソニック』『名探偵ピカチュウ』に続くか ゲーム映画化の歴史を辿る

 Entertainment Software AssociationとNPDグループによると、2018年のビデオゲームの売り上げが438億ドル(4兆5114億円=1ドル=103円換算 以下、同様)に達し、世界の映画の興行収入は417億ドル(4兆2951億円)を超えたという。当然、その成功は映画業界にも派生し、ビデオゲームの実写作品化が、ここ数年で急激に増加した。

 だが、その一方でビデオゲームの実写化は、キャラクターや設定の相違によりビデオゲームファンを長年落胆させてきた事実もある。興行収入自体は、ビデオゲームからのファンベースがあるためそこそこだが、例えば映画批評家サイトRotten Tamotoesでの批評家の実写化作品への評価はことごとく低く(近年までその多くの作品が50%以下だった)、ビデオゲームの実写化作品は常に駄作というレッテルが貼られてきたとも言える。

 ビデオゲームの実写化作品として印象に残っているのは、映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』だ。4800万ドル(49億4400万円)の製作費をかけたものの、世界の興行収入はわずか2000万ドル(20億6000万円)で、Rotten Tomatoesでは24%という評価で、散々な結果をもたらした。ほかにも有名タイトルである『ストリート・ファイター』『モータル・コンバット』の実写もそれぞれ批評家からは厳しい評価が下された。

 今でこそ、ゲーム人口は増え、その頂点を決めるeSportsの世界大会も開催されるようになったものの、当時はビデオゲームを映画化するうえで、まずゲームをプレイしたことのない観客に、その魅力をいかに伝えるかが問題だったと思われる。そこで重要なのは、オリジナルのビデオゲームを手がけたクリエイターを参加させることだ。ところが、前述の『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』を例にとると、任天堂のスーパーマリオの生みの親・宮本茂は、同作のコンセプトを利用したということで、アディショナル・クルーという形でクレジットされているものの、スーパーバイザーやコンサルタントとしては参加していなかった。宮本自身も後のIGNとの取材で、「私はもともと任天堂IPの映像展開は否定的だった」と語っており、現在とは映像展開に関して見解が異なっていることを明かしていた。

 映画『ストリート・ファイター』にもアーケイド・ゲーム『ストリート・ファイターII』のデザイナーとして関わっていた西谷亮や安田朗はクレジットされていなかった。当時の日米合作の多くは、日本の著作権保持者がIPのライセンス契約をするだけで、制作には入り込むことができず、製作費もあまり捻出されなかった。日本側が、ライセンス料だけをもらうという契約が多く、真の意味で共同制作と言えるものではなかったのかもしれない。