志田未来×花江夏樹が振り返る、学生時代の葛藤 『泣きたい私は猫をかぶる』との共通点とは?
アフレコを振り返って
ーーアフレコの現場で、監督からはどのような説明を受けましたか?
志田:ムゲの声に関して、リハーサルのときに「あまり作りすぎないように自然体でいってください」と監督がおっしゃってくださったので、あまりいろいろなことを意識せず自分が感じたままに演じようと心がけていました。
花江:「絵は絵で我々が芝居をつけるので、花江さんたちはまた別の角度から日之出たちを表現してください」とおっしゃられていました。なので、割と自分がやりやすいようにやらせていただきましたし、監督が違和感を感じた部分は後日録り直したりと、かなりこだわって録っていただいたので、僕自身も納得いくものが出せたと感じています。あとはアフレコの段階から映像に色がついていたので、想像がしやすかったですね。色がついていないコンテだけの状態でアフレコをすることも多いのですが、その場合そのシーンが昼なのか夜なのかとかも考えながら演じないといけないので、その手間がなかったのはすごくやりやすかったです。
ーー志田さんはこれまでも『借りぐらしのアリエッティ』や『風立ちぬ』といった作品で声優をされていますが、本作のアフレコで新鮮に感じたところはありますか?
志田:これまでの声のお仕事の際は、アフレコのスタジオに1人で入って演じることが多かったので、今回、花江さんと一緒にアフレコできたのは、新鮮でした。掛け合いをしていると、お芝居をしながら出てくる感情があり、それを花江さんが上手く引き出してくださったので、お芝居がしやすかったです。
ーー花江さんはさまざまな作品のアフレコを経験されていると思いますが、やはり1人で演じるのと複数人でアフレコをするのとでは、お芝居も変わってくるものなのでしょうか?
花江:全然違いますね。僕は一緒に録った方がいいと思います。というのも、1人で録るときは、家で準備してきたお芝居と大して変わらないことが多いのですが、掛け合いになると、その場その場で感じるものが違うので、自分でも想像していなかったことができたりします。すごく楽しいです。
ーー本作は、当初劇場公開の予定でしたが、新型コロナウイルスの状況を鑑みてNetflixへの配信へ変更となりました。配信に対する思いをお聞かせください。
花江:劇場公開できないのは残念ではあるのですが、配信だと世界中の人に観ていただけますし、自分が観たいと思ったときに観れるのがいいですよね。巻き戻して観たいと思うシーンがたくさんあるので、そういった面では配信の方がよくもあるのかなと思うので、何度も観ていただけたらなと思います。
志田:さまざまな映画の公開が延期される中で、『泣き猫』もどうなってしまうのか不安でした。その中でNetflixでの配信が決まって、こういう決断をしてくださったスタッフさんには本当にありがたいなという気持ちでいます。やはり世界中の方々に観ていただけるのはすごく嬉しいです。こういう時期だから、エンターテインメントが人の心を軽くしてくれると思うんです。花江さんがおっしゃっていたように、自分の好きなタイミングで観れるという部分もあるので、結果として配信という形になっても良かったのかなと思っています。
ーー最後に本作の見どころを教えてください。
花江:自分の気持ちを伝えることの大切さを教えてくれる作品だと思いますので、大切な人を思い浮かべながら、もしくは一緒に観ていただけたらいいなと思います。配信なので、リモートで一緒に同時再生で観るといったこともできると思うので、そういった楽しみ方も含めて楽しんでいただければと思います。
志田:猫の太郎の姿も可愛いですし、猫の世界もすごく魅力的です。こんな世界あったらいいな、もしかしたらあるのかなと思わせてくれる作品ですし、ムゲと日之出がみんなの愛情を感じることで成長していくお話にもなっているので、2人が一歩踏み出す瞬間を是非見届けてください。
■配信情報
『泣きたい私は猫をかぶる』
Netflixにて、6月18日(木)より全世界独占配信
出演:志田未来、花江夏樹、小木博明、山寺宏一
監督:佐藤順一・柴山智隆
脚本:岡田麿里
主題歌:『花に亡霊』ヨルシカ(ユニバーサルJ)
企画:ツインエンジン
制作:スタジオコロリド
製作:「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会
(c) 2020 「泣きたい私は猫をかぶる」製作委員会
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