安達祐実が語る、仕事とプライベートに子役時代から現在まで 「隠したり誤魔化したりはしたくない」

安達祐実、子役時代からプライベートまで語る

『家なき子』はいい思い出の一つで、“過ぎた過去”」

ーー第1話に登場した代表作は、作品名こそ出てきませんでしたが、まあ『家なき子』ですよね(笑)。劇中では過去の自分に引きずられる葛藤が描かれていましたが、安達さん自身はあの作品をどのように捉えているんですか?

安達:実際はドラマで描かれていたようなことはないですね。ただ、本当にDVDはスタッフさんからいただいていて、実際に持ってはいるんですよ。だけど、「そこから一歩先へ進みたい」みたいな気持ちはないですし、それはいい思い出の一つで、私の中では捨てるつもりもないというか。なので、そこはドラマと現実では違う部分ではあります。ただ、自分の中では子役のときから成長してるんだけど、他の人たちからしたら子役のときの私のイメージがなくならないという難しい時期は実際に過ごしてきたので、そういう私の成長過程での葛藤みたいなものは、ドラマでも描かれているのかなと思います。

ーードラマでは「ずっとあの作品の安達祐実だった。最近やっと開放されてきた」というセリフもありましたが、実際にそういう時期もあったと。

安達:そうですね。もうだいぶ昔ですけど、10代の頃は実際にどの現場に行っても、「お前は何やっても『家なき子』に見えるな」とか言われながら撮影していたので(笑)。でも、私の中では、“過ぎた過去”になっている感じですね。

ーー実際に子役時代の出演作を見返すことはあるんですか?

安達:『家なき子』はDVDをいただいたので、娘と一緒に1回観ようとしたことがあったんです。でも、私があまりにもひどくいじめられているので、娘が「もうこんなママ見たくない」ってなってしまって、途中でやめました(笑)。

ーーなんと!(笑)

安達:私は全然面白く観られたんですけどね(笑)。その後、お父さん役だった内藤(剛志)さんと他の作品で再共演させていただく機会もあったので、自分でちゃんと最後まで観てみました。改めて観てみて、本当にいいドラマだなと思いましたね(笑)。めちゃくちゃ面白いなって。

ーーいま見返しても面白いですよね。成長したらお子さんにも再チャレンジしてほしいですよね(笑)。

安達:そうですね(笑)。一緒に観ようとしたのはだいぶ前だったので、上の子はそろそろもう1回チャレンジできるかもしれないです。彼女はちょうど私が『家なき子』をやっていた年齢なので。

ーーちなみに、当時のご自身の演技をどうご覧になりましたか?

安達:本当に下手くそだなって思いました。もう信じられないって(笑)。自分ではまったくそんなこと思わなかったですけど、小さい頃は「天才子役」とか言っていただいていたので、あんなに下手くそな私の演技を天才なんて言ってくれた世間は本当に温かいなと思いました。ド下手だなとちょっと落ち込むぐらいの感じでした(笑)。

ーーいや、そんなことないと思いますけど(笑)。

安達:いやいや……やり直せないし、もう「嘘でしょっ……」て思いながら観てました(笑)。

ーー第1話では、“完パケDVD”に扮したゲストの貫地谷しほりさんが「同情するなら観ておくれ!」という名言も飛び出しました。

安達:ね(笑)。まさか本当にあのセリフを言ってもらえるとは思わなかったです。貫地谷さんとは仲が良くて、プライベートでもご飯に行ったりするんですけど、本人は「そりゃまあ、祐実さんが出てくれって言うなら行きますよ」みたいな感じでした(笑)。普通だったらたぶん、あんなことは言ってくれないと思うので、「まさか貫地谷さんがこんなこと言ってくれるなんて!」と現場では感動的な気持ちでした。

ーープライベートでも仲がいいということですが、実際に共演してみていかがでしたか? 

安達:私自身もまだ撮影に入って間もなくて、これから基礎を作っていこうという第1話に来ていただいたので、すごく頼もしかったです。普通だったらこんなこと言わないだろうなというセリフも、そういうやり方あるんだという方法で、すごく上手に、かつ面白くやってくれて。改めて、作品が出来上がったときのビジョンをきちんと持ってお芝居をしている人だなと感じました。

ーー第2話以降も豪華な方々がゲストとして登場します。特に印象に残っているのはどなたですか?

安達:片桐はいりさんとは今回初めての共演で、お会いするのも初めてだったので、最初は「わっ! はいりさんだ!」って思ってしまいましたけど(笑)、とても素敵な方で、お芝居もすごいんですよね。本当にナチュラルに美しく現場にいる方だったので、すごく感動しました。私もああいう人になりたいなと思いましたね。

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