『野ブタ。をプロデュース』なぜ今も愛される? 青春の“裏”を描く脚本術

 今回放送された第1話の劇中には、ひとつのシンボルとして河川敷に一本だけ佇む柳の木が登場する。修二は毎朝学校に行く前にそれに触れることを習慣としていたが、いつの間にか掘り返され、その場所で信子(堀北真希)と出会う。そして、それが別の場所に運ばれていくのを見送りながら「生きてみなきゃ何が起こるかわからない」と語る修二に、信子は「誰にも引っこ抜かれない大きな木になれるかな」と呟く。柳の木の花言葉は“自由”だそうだ。“自由”が遠ざかっていく中でも、自分たちで新たな“自由”を見つけ、いかにして変わっていくことができるのか。このドラマで描かれたテーマは、間違いなく現代にも通じていることだろう。いまの高校生には、このドラマがどのように見えているのだろうか。

■久保田和馬
1989年生まれ。映画ライター/評論・研究。好きな映画監督はアラン・レネ、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■放送情報
『野ブタ。をプロデュース』特別編
日本テレビ系にて放送
第2話:4月18日(土)22:00〜22:54
出演:亀梨和也、山下智久ほか
脚本 : 木皿泉
原作 : 『野ブタ。をプロデュース』白岩玄(河出書房新社)
音楽 : 池頼広
チーフプロデューサー : 池田健司
プロデューサー : 河野英裕、能勢荘志
演出 : 岩本仁志、北川敬一、佐久間紀佳
制作協力 : トータルメディアコミュニケーション
制作著作 : 日本テレビ
(c)日本テレビ

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