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「平成ライダー」が挑戦し続けた多種多様な作風 来るべき「令和ライダー」に向けて

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「時代が終わる。すべてがはじまる。」

『平成仮面ライダー20作品記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』「ジオウ&ビルド」製作委員会 (c)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

 これは、昨年末に公開された映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』のポスターに用いられたコピーである。この「時代」が指すのは、つい先日終わりを迎えた「平成」という元号だ。2000年に放送を開始した『仮面ライダークウガ』から、現在放送中の『仮面ライダージオウ』までのシリーズを、「平成ライダー」と呼称するようになって久しい。

 今では当たり前のように飛び交うこの「平成ライダー」という単語。そもそも、平成の仮面ライダーというのは、『仮面ライダークウガ』以前にも存在している。

 テレビシリーズから挙げると、『仮面ライダーBLACK RX』は1989年(平成元年)9月に放送が終了。昭和から平成をまたにかけて活躍した、唯一の仮面ライダーである。続く1992年には、オリジナルビデオ作品として『真・仮面ライダー 序章』が発表。劇場作品としては、1993年に『仮面ライダーZO』が、1994年には『仮面ライダーJ』が公開されている。

 しかし、2019年現在の定義として「平成ライダー」に分類されているのは、前述の『仮面ライダークウガ』以降の作品である。同作は従来の仮面ライダー像に捕らわれない革新的な作品であったが、とはいえ、当時はまだ「平成ライダー」という看板を背負っていた訳ではなかった。それは、『仮面ライダーアギト』(01年)や『仮面ライダー龍騎』(02年)と、シリーズが継続していく中で、「新しいシリーズ」を指すための便宜上の呼称として、ファンの間などで通俗的に用いられていたものであった。

 そんな「平成ライダー」という看板を明確に打ち出したのが、2009年の『仮面ライダーディケイド』である。同作のポスターには、大きく、「平成ライダー? 10年早ぇよ!」の文字が躍っていたのだ。そして、並び立つ過去9年間の平成ライダーたち。

 その当時、平成ライダーは各々の作品の独立性が強く、昭和ライダーにみられた「先輩ライダーとの物語的な連続性」「先輩ライダーの客演」といった概念は、一部を除いて存在していなかった。よって、全く異なる世界観で物語を紡いできた9人の平成ライダーが並び立つ様子は、ファンにとってこの上なくセンセーショナルだったのである。『仮面ライダーディケイド』は、その衝撃をそのまま物語に持ち込み、約半年間の放送を通して、「平成ライダー」というブランドを見事に確立させていく。

 やがて、同じく09年に放送を開始した『仮面ライダーW』から続く作品は、これまた便宜上、「平成二期ライダー」と呼ばれるようになっていく。『仮面ライダーディケイド』が「平成ライダー10周年」を謳い、総決算のような展開をみせた後で、「次の10年」を見据えた意欲的な作品が続々と登場していった。

 2014年には、『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』という作品が劇場公開され、まさかの「昭和ライダー」と「平成ライダー」の戦いが描かれることとなった。ここで、前述の『仮面ライダーBLACK RX』や『仮面ライダーZO』は「昭和ライダー」に分類され、明確に、『仮面ライダークウガ』以降の作品が「平成ライダー」である、という区分けが完成したのである。

 両元号から15人、合計30人の仮面ライダーが入り乱れる戦いは、平成もしくは昭和のどちらかが勝利するエンディングをファン投票によって決定するという、視聴者を巻き込んだ規模で展開された。

 その後、2016年には『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』が公開。同作ではじめて、「平成ジェネレーションズ」というユニット名が用いられた。これは、当時放送中であった『仮面ライダーエグゼイド』を中心に、近年の先輩ライダーたちが集結する内容であったが、ここにきて、昭和ライダーにみられた「先輩ライダーとの物語的な連続性」「先輩ライダーの客演」が従来より重要視され始めたのである。

 言うまでもなくそれは、この数年前から恒例となっていた「MOVIE大戦シリーズ」が物語の基礎になっているが、その先駆けこそが、他でもない『仮面ライダーディケイド』だったことを書き添えておきたい。同作が確立させた「平成ライダー」というブランドは、今日まで確実に発展してきたのである。

      

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