『まんぷく』後半戦は安藤サクラの“覚醒”に期待? 6つのポイントをおさらい

『まんぷく』6つのポイントをおさらい

気になる「インスタントラーメン」の開発は、後半戦に持ち越し

 8割方創作であるとはいえ、「インスタントラーメンの父」として知られる安藤百福をモデルとした物語と銘打っているだけに、やはり視聴者の関心は、「どのようにインスタントラーメンを発明するに至ったのか?」、そして「その発明の過程において、福子はどのような役割を果たしたのか?」にあるだろう。

 しかし、萬平と福子が結婚前にデートで立ち寄った屋台のラーメン店、泉大津に拠点を移してから製塩業を営むきっかけとなった懇意のラーメン店など、何度かラーメン自体は登場するものの、「幻灯機」や「根菜切断機」といった発明品から始まり、その後はまさかの「製塩業」、そして「ダネイホン」と名付けられた栄養食品の開発と販売など、機械から食品という流れ、「困っている人々を助けたい」という共通した思いはありつつも、インスタントラーメンを開発する気配は一向に感じられない。そこに至るまでのあいだには、まだまだ紆余曲折がありそうだ。やはりそこは、後半戦のハイライトということになるのだろうか。ここは引き続き、是非とも注目したい一点だ。

「塩軍団」の登場で盛り上がる!

 そんな「インスタントラーメンの開発」とはまったく関係ないものの、前半戦で多くの視聴者の注目を集めたのは、第6週から登場した「塩軍団」だったのではないか。「発明家」という触れ込みだった萬平が、戦後泉大津に拠点を移して突然スタートさせた製塩業。その従業員として集められたのが、通称「塩軍団」である。戦後の混乱期にあって、それぞれの事情を抱えながら集まってきた若者たち。

 物語が新展開を迎えると同時に新キャストが一挙投入されるのは、もはや朝ドラにおける定石だが、若手キャストが大量投入されるこの展開に、『ひよっこ』の「乙女寮」を想起した視聴者も多かったのではないか。以降、萬平福子家族と共同生活を送りながら、「たちばな塩業」の従業員として一致団結していく「塩軍団」。その展開は、いわゆる「夫婦もの」とは異なる新たな風を、確かに吹かせていたように思う。その後「塩軍団」の面々は、栄養食品「ダネイホン」の製造に携わることになるのだが、第12週で「たちばな塩業」改め「たちばな栄養食品」は、惜しまれつつも解散。「塩軍団」の面々は、それぞれ別の道を歩むことになるのだった。果たして後半戦、その誰かと思わぬ形で再会することはあるのだろうか。そちらも楽しみにしたい。

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