今年話題を呼んだ“甘く切ない”2作ーー映画#ララランドとムーンライト、前田敦子 × 沖田修一監督対談

前田「シェアハウスをしている女の子たちが歌って踊るシーンが大好きなんです」

――『ラ・ラ・ランド』はどうでしたか?

前田:演じている人も衣装も全てが素敵でした。終わり方も含めてすごくいいなと思っています。

沖田:なるほど。以前、『レ・ミゼラブル』の話をしていたから、そもそもミュージカルが好きだろうなとは思っていたんだよね。何回観たの?

前田:私はブルーレイを買ったので自宅でもずっと流してるんですよ。そして、観れば観るほど好きになる。すごく期待されている作品だったので、初回は「ミュージカル映画がきた!」とガチガチになって観てしまって味わいきれなかったんです。

沖田:構えちゃったのね(笑)。

前田:でもそんなに気張らなくても、もっと雰囲気で楽しめる映画だと思っています。何と言っても音楽が素敵ですから。これなら流し見もできますよね。私はミアとシェアハウスをしている女の子たちが歌って踊るシーンが大好きなので、そのシーンが流れたら違う部屋にいても画面の前まで戻ってきて観てしまうほど。

沖田:また何で?

前田:とにかく可愛い。オープニングが好きという人の方が多いとは思いますが、私は可愛い女の子が好きなのであれだけで一気に気持ちが上がっちゃうんです。

沖田:可愛い女の子たちが同居しているシーンって確かにすごくいいね。

前田:言葉の響きからしてよくないですか(笑)?

沖田:うん、僕は撮ったことがないけどそう思います(笑)。

――『ラ・ラ・ランド』がフィルム撮影だと気づきましたか?

前田:フィルムだからこそあの長回しは本当にすごいと思っています。まず贅沢ですしあれだけ完成度が高いものを作り上げられるのは演者としてもすごく幸せだろうなと。

沖田:あれは大変だろうな。

前田:緊張感がありますよね。もちろん、出来上がった映像のニュアンスも見どころですし。

沖田:フィルムで撮っていることを主張してくる映像だったよね。古き良きという考え方が映画の中に見え隠れするのが良かった。

前田:映画館でデートをするシーンもまさに古き良き! ちょうど女友達が自宅に遊びに来たときに『ラ・ラ・ランド』をみんなで流し見していたんですが、「映画を観に行こう」と言葉にして誘われるのがキュンとすると盛り上がりました。なんとなくの流れで映画館デートをするのではなく、誘われるというのが肝です。

沖田:なるほど(笑)。

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