“小劇場”の世界そのまんまという贅沢! 『下北沢ダイハード』オジさんたちワチャワチャの魅力 

 その点、作り手が毎回変わる1話完結モノの『下北沢ダイハード』もまた、回によって好みが分かれる部分はあるだろう。しかし、『湯けむりスナイパー』で遠藤憲一が、『孤独のグルメ』で松重豊が主演を務めてきたように、さらには『バイプレーヤーズ』で6人も揃ってしまったように、名バイプレーヤーたちを主役に据え、ドラマ好き、演劇好きを刺激してくれる「ドラマ24」の確かなクオリティへの信頼感があるからこそ、視聴者は尻込みせずに毎回趣向の異なる作品に向き合える。

 テレ東深夜の「ドラマ24」という、いまや固定客を抱えた安心できる劇場だからこそ、毎週通える、贅沢な試みなのだ。

■田幸和歌子
出版社、広告制作会社を経てフリーランスのライターに。主な著書に『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)などがある。

■放送情報
『ドラマ24 下北沢ダイハード~人生最悪の1日~』
毎週金曜日、深夜0時12分放送
出演:古田新太、小池栄子
監督:関和亮、スミス、山岸聖太、細川徹、戸塚寛人
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)、えのもとぐりむ(ぐりむの法則)、喜安浩平(ブルドッキングヘッドロック)、西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)、柴幸男(ままごと)、根本宗子(月刊「根本宗子」)、福原充則(ピチチ5)、細川徹(男子はだまってなさいよ!)、松井周(サンプル)、丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)、三浦直之(ロロ)
音楽監督:岩崎太整
チーフプロデューサー:浅野太(テレビ東京)
プロデュ―サー:濱谷晃一(テレビ東京)、櫻井雄一(ソケット)
制作:テレビ東京、ソケット
製作・著作:「下北沢ダイハード」製作委員会
公式サイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/shimokitazawa/

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