錦戸亮×薮宏太の“バカコンビ”に注目! 『ウチの夫は仕事ができない』第3話レビュー

 仕事ができない小林司(錦戸亮)は、お荷物社員ながらも着実にキャリアはステップアップしている。チームリーダーの土方俊治(佐藤隆太)から、ショッピングモールの集客イベントの企画を依頼された司。本命を引き立てるための捨て企画、世界的デザイナーのレイジカキタニ(岸谷五朗)を起用した案がコンペを通過。田所陽介(薮宏太)と共に企画を進めることになる。

 田所は、司をバカにする嫌味な後輩だ。仕事を実現させること。そのためには、嘘も方便で、どれだけ大きい風呂敷を広げても最後に畳めればいい、というのが彼の仕事に対する考え方。司と田所の企画の納期は、どれだけ伸ばしても3週間後。それに対して、カキタニが提示してきたのは2カ月だった。田所は、納期が早まったということを理由に、まずは依頼の承諾をカキタニから得ようとするが、嘘のつけない司はカキタニに本当のスケジュールと自分が肩叩き人事であること、妻がカキタニのデザインが好きなことを伝える。カキタニとの交渉は決裂。依頼は断られ、嘘をついていたことにクレームを受ける、最悪な結果となった。

 カキタニ事務所を出た田所は、司が足を引っ張ったせいで依頼を断られたと激昂する。「結果、こうして断られてんじゃねぇかよ! まず引き受けさせるってことが大事だって、なんでそれが分かんねぇんだよ! なんでお前みたいな仕事ができないやつが、サラリーマンやってるんだよ。仕事ができるってどういう意味か分かんのか? てめぇみたいなやつに分かんねぇよな!」。先輩である司の胸ぐらを掴み、ガンを飛ばす田所。関ジャニ∞とHey! Say! JUMPとして、現実でも先輩後輩の関係である。縦社会であるジャニーズ事務所において、先輩の胸ぐらを掴むということはありえないこと。薮の演技力も光るシーンであるが、カットがかかった後に薮が錦戸に謝る姿、そんな光景を想像させる場面でもある。

 田所が司を怒る姿を見ていたカキタニは、デザインが浮かんでしょうがないとファックスを送ってくる。結果、司の嘘のつかない真摯な思いがカキタニに伝わり、交渉が成立したのだ。カキタニの送ってきたデザインは、大きく口を開けたカバがもう一匹のカバを叱っている姿。その場にいた先輩の黒川晶(壇蜜)は、「これ、お前達みたいだな」「カバ2人……バカ2人」とカキタニのデザインテーマを感じ取るも、当の本人達は気付かない様子。一見、水と油のような相性の悪い仲にも思えるが、互いを補っている関係とも取れる。届いたTシャツサンプルを見て、「さすが俺の企画!」とドヤ顔でアピールする田所に何も言い返さない司。まさに、カキタニのデザイン通り。しかし、土方は「よくやったな、お前“ら”」と司の頑張りも認めていた。

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