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「“怒りを抱えた国”を見せる作品だ」『LOGAN/ローガン』監督インタビュー

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 ヒュー・ジャックマン主演映画『LOGAN/ローガン』が本日6月1日に公開された。『X-MEN』シリーズのスピンオフ作品『ウルヴァリン』シリーズ最新作となる本作は、ミュータントの大半が死滅した2029年の近未来を舞台に、不死身の治癒能力が衰えたウルヴァリンことローガンが、ローラという謎めいた少女を守るため、迫り来る敵との闘いに挑む模様を描いたアクション映画だ。リアルサウンド映画部では、『ウルヴァリン:SAMURAI』に続いてメガホンを取ったジェームズ・マンゴールド監督にインタビューを行い、従来のアメコミ原作映画とは趣の異なる本作で挑もうとしたことを中心に話を訊いた。さらに、他のアメコミ原作映画や、映画監督が活躍の場を広げているTVシリーズなどについても語ってもらった。

「『ローガン:SAMURAI』という邦題にされなくてよかった(笑)」

ーーアメコミ映画やヒーロー映画のジャンルを超えた素晴らしい作品でした。

ジェームズ・マンゴールド(マンゴールド):ありがとう。僕は今回、個人的な作品を作りたかったんだ。ただ単純にコミックの映画化というわけではなく、本当に実世界にいるように、キャラクターをリアルに描写することが重要だった。たまたまベースになっているのがアメコミだったということなんだよね。

ーー『ウルヴァリン』シリーズを手がけるのは前作の『ウルヴァリン:SAMURAI』に続いて今回が2作目になりますね。前作での経験から今回の作品で生かしたことがあれば教えてください。

マンゴールド:まず、“ウルヴァリン”と“SAMURAI”というワードをタイトルに入れないことだね(笑)。20世紀FOXジャパンが『ローガン:SAMURAI』という邦題にしなくてよかったよ(笑)。真面目な話をすると、『ウルヴァリン:SAMURAI』は既に完成した脚本を少し脚色して映画化したところが大きかった。『LOGAN/ローガン』に関しては、キャラクター自体は既存のものだけど、物語は自分が個人的に作り上げたものなんだ。それは大きな違いだったね。ローガンについてのまったく個人的な物語にしたいという意味でも、何もない、まっさらな状態からスタートできたのは僕にとってもよかったし、それは作品にも反映されているんじゃないかな。

ーーヒュー・ジャックマンにとっては、ウルヴァリン/ローガンを演じるのは今回の作品が最後になります。その大役を担うプレッシャーはありましたか?

マンゴールド:1億ドル以上の製作費がかかっている作品だから、もちろん責任感やプレッシャーが自分の肩にのしかかることはあったけど、僕としては8ミリカメラを持って自分の本当に作りたい作品を撮るような感覚に近かった。毎日プレッシャーを感じていたら自分が本当に作りたいものを作ることができなくなってしまうから、自分自身も楽しみながら、ヒューたちと一緒に作品を作り上げていったんだ。

ーー劇中では『シェーン』(53/ジョージ・スティーヴンス監督)の映像も使用されているように、西部劇の趣もありましたね。

マンゴールド:この作品では『シェーン』はもちろん、『アウトロー』(76)、『ガントレット』(77)、『許されざる者』(92)といったクリント・イーストウッド監督の作品をはじめ、『11人のカウボーイ』(72/マーク・ライデル監督)、『子連れ狼』(72/三隅研次監督)、『ペーパー・ムーン』(73/ピーター・ボグダノヴィッチ)、『がんばれ!ベアーズ』(76/マイケル・リッチー監督)、『レスラー』(08/ダーレン・アロノフスキー)といった作品の影響を受けているよ。でも、西部劇はファンタジーなんだよね。

ーーそれはどういうことでしょう?

マンゴールド:黒澤明の侍映画の中で起こることが、その設定の時代に実際に起こっていたわけではないように、実際の事実とは異なるからね。僕が意識したのは、ファンタジーとしての西部劇をそのまま参照するのではなく、物語を伝える状況としてうまく利用することだったんだ。現代のアメリカ社会も反映させていて、この作品を通して、“怒りを抱えた国”を見せているんだ。

      

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