上白石萌音は映画女優としてさらに伸びる! 『ホクサイと飯さえあれば』で見せた新たな一面

『ホクサイと飯〜』上白石萌音の魅力

 しかも、梶裕貴が声をあてているぬいぐるみのホクサイとのやりとりが中心であるから、画面の中ではもっぱら彼女の一人芝居になる。これは演技力を試される場所である。それでも、河川敷でマヨネーズを作るために大きくシェイクしたり、鼻歌を軽やかに歌い上げながら歩いたりと、なかなかダイナミックな演技の数々を披露する。やはり自分の存在感を高めることに長けている、スケール感を持った映画女優なのだ。

 もちろん、作品の要でもある、料理シーンもこのドラマの見所の一つ。第1話ではホワイトソースを猛スピードで作ったり、100円均一の安物サンドイッチに、自作のマヨネーズをトッピングしてツナマヨサンドに変えるというアイデア料理を披露した。『深夜食堂』や『孤独のグルメ』に続く、深夜の“飯テロ”ドラマとして高い人気を集めそうな予感が漂う。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■番組情報
『ホクサイと飯さえあれば』
毎週日曜、24時50分~25時20分(MBS)
毎週火曜、25時28分~25時58分(TBS)
原作:鈴木小波『ホクサイと飯さえあれば』(講談社『ヤングマガジンサード』にて連載中)
出演:上白石萌音、池田エライザ、前田公輝
監督:宝来忠昭、柴田啓佑
脚本:土城温美、北川亜矢子
プロデュース:森谷雄
企画・制作:アットムービー
放送局:MBS、TBSほか                   
(c)鈴木小波/講談社・「ホクサイと飯さえあれば」製作委員会・MBS
公式サイト:http://www.mbs.jp/hokumeshi/

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