『独裁者のためのハンドブック』10年前に発売された“政治と権力の構造"を読み解いた本がヒット

 国際政治学者のブルース・ブエノ・デ・メスキータらによる著書『独裁者のためのハンドブック』(亜紀書房)が、このたび6刷となった。

 「なぜ悪政を行う独裁者が失脚しないのか」「なぜ非合理な決断を繰り返しながら権力を維持できるのか」──本書は、こうした問いに対し、古代ローマのカエサルからリビアのカダフィ、北朝鮮の金正恩、さらには超有名企業やIOCにいたるまで、100を超える独裁者・組織の事例をもとに、政治と権力の構造を読み解くことができる一冊だ。

 2013年11月14日に刊行されて以降、10年以上にわたり読み継がれてきた本書。政治や社会に関心を持つ読者層からの根強い支持を得ており、現在もなお版を重ねている。

「支配者が支配されているルール」に習熟することができれば、一般市民にも「勝ち目」がある——そのような逆説的な視点から語られる本書。ロシアのウクライナ侵攻やトランプの再登場といった、国際情勢が揺らぐたびに、その出来事を理解するための参照文献として改めて注目を集めている。

■書誌情報
『独裁者のためのハンドブック』
著者:ブルース・ブエノ・デ・メスキータ/アラスター・スミス
訳:四本 健二/浅野 宜之
価格:2,530円(税込)
発売日:2013年11月14日
出版社:亜紀書房

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