恩田陸、待望の新刊『spring』は著者渾身のバレエ小説 初版限定特典として書き下ろし番外編も

 恩田陸の最新長編小説『spring』(筑摩書房)が3月22日(金)に発売される。紙版では、特典としてブラウザ上で閲読できる書き下ろしの番外編「反省と改善 spring another season」(初版分のみ・閲覧期限:2024年9月30日)が付くほか、ページをめくるごとにダンサーが踊る「パラパラ漫画」も楽しめる。紙の本ならではの遊び心溢れる仕様は、生の舞台に通底する身体感覚の満足を感じてほしいという著者の想いが込められている。

 いち早く本作を読んだ書店員からは、「文字が踊り、跳ね、回転し、世界観へと引きずり込む。恩田陸にしか書けないだろう、魔法のような文字列の舞。『蜜蜂と遠雷』を読んだ時にも感じた「現実を超えた」と思わせる圧倒的リアリティのエンターテインメント」(田村書店吹田さんくす店・村上望美さん)、「とてつもなくよかったです。 みんなの生き様を感じたくて、もう3回読みました。大好きです。 春くんの大ファンになりました。 素晴らしすぎて、うまく言葉になりません。読み終えたあとの余韻もすごくて、この物語の中にずっといたくて、気が付くとまた、ページをめくっています」(興文堂平田店・名和真理子さん)など、多数の感想が寄せられている。

恩田陸が辿り着いた最高到達点=バレエ小説『spring』PV

 本作は恩田陸が、10年の構想・執筆期間を経て書き上げた長編小説。舞踊の「神」を追い求めた一人の天才・萬春(よろずはる)を描いた作品で、恩田陸は「今まで書いた主人公の中で、これほど萌えたのは初めてです」とコメントを寄せている。

 史上初の直木賞&本屋大賞W受賞作『蜜蜂と遠雷』では、ピアノコンクールを舞台に若き才能たちが音楽へ挑む姿を描いた恩田陸。「音楽の言語化」に続き「ダンスの言語化」に挑んだ本作では、どのようなスプリング(跳ねる)を果たしたのか。

 なお、リアルサウンド ブックでは近日、恩田陸へのインタビュー記事を掲載する予定だ。

■書籍情報
『spring』
著者:恩田陸
価格:1,980円
発売日:3月22日
出版社:筑摩書房
『spring』特設サイト

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