『原神』イラストコンテストでも続いた盗作疑惑 「模写」や「トレース」のイラストはどう見抜く?
人気ゲームのイラストコンテストで盗作疑惑が続出
世界中で大人気のゲーム『原神』のイラストコンテストの受賞作が7月17日に発表されたが、発表後程なくして、「盗作ではないか」「トレースではないか」「AIが描いたのではないか」という疑惑が相次ぎ、公式Twitterが炎上する騒ぎになっている。このコンテストには力作が多数寄せられたが、よりによって上位作品に盗作疑惑がかけられる異常事態になっていた。
7月19日、原神の公式アカウントはTwitterを更新し、「コンテストの公平性を期すため、結果発表ページに展示されている一部の作品を取り下げ、参加者の受賞資格を取り消すことにいたしました」した。本稿では、受賞作が盗作かどうかの言及は避けたいが、記者が見る限り「似ている」し、「かなり黒に近い」作品が多い印象だ。『原神』のイラストコンテストは昨年11月にも盗作騒ぎがあったばかりで、今後の公式の対応に注目が集まっている。
こうしたトレース、通称「トレパク」騒動はアナログでイラストを制作していた時代からあった。しかし、イラストの製作環境のデジタル化が進むと、誰でもお手軽に創作ができるようになったため、急増した印象を受ける。今年も、誰とは言わないが、大手企業の広告イラストなどを手掛けていたイラストレーターに盗作疑惑が生じたことがあった。
今回のコンテストの応募作品が仮にトレパクだった場合、応募者に悪意があったのかどうかが焦点になる。記者は、「悪意はなかった」「そもそもトレースが悪いと思っていない」のではないかと推測する。ネット環境が当たり前のようにある20代以下の世代と話をしていると、トレースや盗作が悪いことだという意識がない人が驚くほど多いのだ。イラストを描く人すらそういう意識なのだから、困ったものだと思う。