木暮がいなければ湘北の活躍はなかったーー『SLAM DUNK』影の功労者が成し得たこと
三井の活躍を喜ぶ
全国大会の山王工業戦。体力に不安のある三井は息が上がり、動きが悪くなる。その様子は味方リザーブのメンバーらは「三井さんやっぱ限界じゃないか? 棒立ちだ」とつぶやいてしまうほど。
また、相手選手も「こいつへばりを通り越して顔色が悪くなってきやがった。なぜ交代しないんだ? そんなに控えが弱いのか?」と感じていた。
そんななか三井は「俺は誰なんだよ、言ってみろ」と執拗に相手選手につぶやく。山王の選手は「何を言ってる? 早く交代させろよ」と憤るが、宮城から三井にパスが回ると、「三井!」と叫ぶ。そして「俺は三井。諦めの悪い男」とつぶやき、シュートを決める。さらに息の上がる身体にムチを打ち、赤木とグータッチを交わす。その光景を見た木暮は「2年間も待たせやがって」と心のなかでつぶやいた。(28巻)
三井の才能を誰よりも買い、自らが出場できなくなったにもかかわらず、三井が活躍して赤木とグータッチをしたことを喜んだ木暮。彼の真っ直ぐな性格が表れた瞬間だった。
チームの躍進を支えた木暮
派手さはないものの、真摯にバスケに向き合い、チームの躍進を第一に考えて行動していた木暮。そんなワンチームの精神が、読者から高い人気を得ている要因かもしれない。