アンジャッシュ児嶋一哉が語る、芸人を続けることができた理由 「明日には解散しようと思ったこともある」

 来年、活動開始から30年を迎える、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の児嶋一哉が、エッセイ本としては初となる『俺の本だよ!!』を上梓し、単独インタビューに応えた。

 「はじめに」から鉄板の“大島さん”名前いじりネタから始まる、軽快で非常に読みやすい同エッセイ。これまでにテレビやYouTubeチャンネル「児嶋だよ!」でも語られたネタを含む、愛され&いじられキャラ児嶋の人柄が伝わるエピソードが満載で、「アンジャッシュ」結成当時のことや、その後、コントの「アンジャッシュ」として人気が出たあと、お笑いタレントとしてテレビに出るようになった際の立ち位置への迷いなど、これまでの児嶋の歩みを感じられる1冊だ。

 インタビューでは、しばしば語られ、エッセイにも登場する「ジャニーズ事務所に履歴書を送った」エピソードにまつわる話や、売れずに辞めようか葛藤しながら「仕事がなくても、ネタがウケたから続けられた」という若手時代を振り返りながら、「でも本当に好きなら、ウケなくても、また研究して試して、ネタを磨いていって、ウケるまでやってるんじゃないかな」と明かすお笑いへの思いなどを聞いた。(望月ふみ)

俺のエッセー本なんて、みんな興味ある?

――とても読みやすくて、YouTubeチャンネル「児嶋だよ!」を見ている感覚の延長のままに読めました。

児嶋:本当ですか? ありがとうございます。僕自身が本を読むのがすごく苦手なんです。本作は考え方とかを新たに語ったというよりは、エピソードを含めて、短いネタをまとめたりしたものなので、ひとつひとつが短いし、自然と読みやすいものになったのかもしれません。

――本を出されている芸人さんは多いです。意識しましたか?

児嶋:意識してもしょうがないので、意識しないようにしたんですけど、その時点でもう意識してるのかも(苦笑)。でも芸人の本は、自分が芸人だからということもあるけど、本が苦手な僕でも読みやすいものが多いですね。オーソドックスなところからだと、ダウンタウンの松本人志さんの『遺書』とかは、我々世代はみんなが読んだし、最近の本だと東野(幸治)さんのエッセイとか、くりぃむしちゅーの上田(晋也)さんからもいただいて読みました。芸人の本は読みやすくて好きです。

――読書は得意ではないとのことですが、ネタは書かれますし、書くこと自体への抵抗はあまりないのかもしれませんね。

児嶋:ネタとなるとまた全然違ってくるんですけど、今回書くにあたっては「これ、読む人いるのかな?」とは、しょっちゅう周りに言いながら続けてました。「大丈夫ですか? 俺のエッセー本なんて、みんな興味ある?」とずっと不安を抱えてました。もう出しちゃいましたけど(笑)。

――とても面白くて楽しかったです。第2弾は、YouTubeチャンネルとコラボして、エッセイを入れつつの、大型のメイク写真集を希望します。話題になった「うっせぇわ」や「炭治郎」のメイクなどを入れてもらって。

児嶋:それこそ誰が買うんだ!って話でしょ(笑)。でもメイク動画はスタッフが色々考えてやってくれているので、プチプラでこういう手順で変身できますよというのを載せつつなら、写真集としてアリかもしれませんね。

ジャニーズへは履歴書を2回送った

――中学生の頃、ジャニーズ事務所に入りたくて履歴書を2度送ったとか。実際、小学生の頃はモテたと。

児嶋:モテたといっても、クラスの1人の子が俺のことを好きって言ってくれたとか、そういうレベルですよ。ジャニーズの方のモテ方とは全然違う。でも勘違いしてましたね。昔は歌番組を見ながら、友達とマッチさん(近藤真彦)のモノマネしながら「ベストテンごっこ」をしたり。

――履歴書を送ったことは、ご家族は知っていたのですか?

児嶋:言ってないですよ。恥ずかしくて。でも当時は今みたいにネットの情報とかもないし、アイドル雑誌とかに書いてあったのかな。覚えてないけど。募集してたとかじゃなくて、どこかにジャニーズ事務所の住所が載っていたのを見て送ったんでしょうね。本にも書きましたが、不合格だと通知が来ないなんて知らないから、「手違いで届いてないんじゃないか」と本気で思って、2回出したんです。連絡来ないな~と思って。

――ジャニーズのアイドルにはなれなかったとはいえ、今ではジャニーズの方や中居正広さんといった方々とも仲良しです。

児嶋:この話もみんなにしてますけどね。中居さんが最初にどういう反応をしたかは覚えてないですが、でもだいたいみんな笑いますね。「なんでお前がジャニーズに応募してるんだ」「だって俺らの若い頃はだいたい憧れてるじゃん」という定番のやりとりになります(笑)。

――憧れていたテレビ側の演者になって活躍されているのですから、すごいです。

児嶋:「テレビに出たい」というざっくりとした目標と夢から始まりましたからね。最初はお笑いでも、アイドルでも歌手でも俳優でも、正直なんでもよかったんだと思います。まあでも、ジャニーズに関しては、中学後半か高校の頭くらいで、「ジャニーズの人たちって、みんな本当にかっこいいな。俺、無理じゃね?」と気づき始めて(笑)。冷静に鏡とか見始めたのかなぁ。でも華やかなテレビの世界で何かしらしたいという思いは消えなかったんですよね。