渡辺翔太、阿部亮平、佐久間大介……三者三様のMC力、Snow Manに広がる“回す・聞く・引き出す”力

 近年、Snow Manのメンバーがバラエティや情報番組、音楽番組などでMC・進行役を担う機会が増えている。9月18日には渡辺翔太がMCを務める『この世界は1ダフル』の特別編『この世界は1ダフル 踊る大捜査線スペシャル』(フジテレビ系)、阿部亮平が“学級委員”として出演する『Snow Man 阿部亮平の学校では教えてくれない! みんなの防災教室7』(広島テレビ)が放送。さらに、9月23日放送の『1億2000万人のありがとう!歌の感謝祭』(日本テレビ系)では、渡辺が同番組で2度目となる大型歌番組のMCを務める。Snow ManのMCを見ていると、そのスタイルは、メンバーによって一様ではないことがわかる。今回は渡辺、阿部、『サクサクヒムヒム☆推しの降る夜』(日本テレビ系)でMCを務める佐久間大介を中心に、それぞれの“回す力”に注目したい。

 まず渡辺のMCを振り返ると、率直なリアクションに目を引かれる。もちろん進行役として番組を動かしているのだが、ゲストの話に爆笑したり、VTRに素直に驚いたり、話題に関連するエピソードを披露したりと、その反応自体で場を動かしている。笑う、驚く、ツッコむ、疑問を口にするといった渡辺の自然な反応がスタジオの空気を柔らかくし、ゲストや共演者も話しやすくなっている印象だ。その結果として、渡辺を起点に会話が広がっているのだろう。『1億2000万人のありがとう!歌の感謝祭』のような音楽番組でも、アーティストのパフォーマンスやコメントを受け止めながら進行する役割がある。相手の言葉やパフォーマンスに対して、その場で感じたことを返せる渡辺には、まさに適任のポジションだ。そんな彼のスタイルは、自分が話すことで場を回すというより、「相手に反応することで場を回す」ものなのかもしれない。

 一方、阿部は渡辺とは対照的なスキルを見せる。もちろん、彼の豊富な知識も大きな武器だが、MCにおいて際立っているのは、得た情報を整理し、わかりやすく言葉にする力だ。たとえば、金曜パーソナリティを務める『ZIP!』(日本テレビ系)の9月11日放送回では、日本国内初のシャープペンシルを発明したのが、現在は電機メーカーとして知られるシャープ株式会社の創業者・早川徳次であることを紹介。最新の文房具について学ぶなかで、初見のシャープペンシル「シンドバット」がどんな商品なのかを当てるクイズにも挑戦。「シンドバッド」ではなく「シンドバッ“ト”」となっていることに注目し、「シン(芯)、ドバット(ドバッと)」ではないかと推理した阿部は、「一度に芯をたくさん入れられるシャープペンシル」と予想して、見事一発正解を叩き出した。こうした姿は、阿部のMCスタイルを象徴しているようにも見える。専門家やゲストから得た情報、もしくは自分で推理した情報を整理し、視聴者が理解しやすい形にして届ける。単に知識を披露するだけでなく、相手と視聴者の間を橋渡しする力があるのだ。

 
 
 
 
 
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 佐久間は、ふたりとはまたタイプが異なる。『サクサクヒムヒム☆推しの降る夜』は、さまざまな“推し”が紹介され、その魅力を深掘りしていく番組。自身もアニメをはじめとするカルチャーへの造詣が深い佐久間だけに、さまざまな“推し”に興味を持ち、楽しそうに話を聞く姿が印象的だ。「それは何?」、「なんで?」、「もっと知りたい」と純粋な好奇心を隠さずに興味を持ったことを質問し、その温度感が相手にも伝わることでゲストも自然と自分の“推し”について語りたくなるのではないだろうか。会話の中で生まれた疑問を掘り下げていく佐久間にとって、“聞く”ことは情報収集というより、相手とコミュニケーションを取ることそのものなのかもしれない。

 
 
 
 
 
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 今回は3人を中心に振り返ったが、冒頭に記したとおり、Snow ManメンバーそれぞれがMCや進行を担う機会が増えている。グループの中でもMCを務めることが多い深澤辰哉は共演者との距離を自然に縮め、ツッコミやコメントで場を動かす。宮舘涼太は独自のキャラクターを活かして、その存在感で場を成立させる。向井康二は持ち前のコミュニケーション力で場を温めるなど、それぞれに異なるスタイルがある。さらに、リアクションで相手を乗せる渡辺、言葉を整理して届ける阿部、興味を持って懐へ飛び込む佐久間と、Snow ManのMC力は、ひとつの形に集約されないことがわかると思う。自分が目立つことを優先するのではなく、相手の魅力や言葉を引き出し、番組そのものを前へ進める。近年、Snow Manの活動の幅が広がっている背景には、こうした“回す”、“聞く”、“引き出す”力のそれぞれの強さもあるのではないだろうか。

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