ベスト盤リリース記念! 有識者4名で語り合う“つば男の音楽”の真髄 継承される、聴けるボーイズユニットのDNA

CUBERS再結成で完成する“美しい循環”
ーー続いては、世が世なら!!!(略称:世が世)の魅力をお伺いいたします。
高橋:CUBERSとTHE SUPER FRUITが基本的にグルーヴ感のある音楽を志向しているのに対し、世が世なら!!!はロック的な美意識にのっとったミクスチャー感覚が色濃くて。それがまた彼らの“弱者からの逆襲、世の中をひっくり返す!”という活動理念と相性が抜群で、グループを立ち上げるにあたって細部まで丁寧にコンセプト設計されていることがうかがえます。
南波:僕は「viva☆いー感じっ」に度肝を抜かれまして。「Bohemian Rhapsody」(Queen)をオマージュにハッとしたと思ったら、サビがオクターブのユニゾンで、主メロはずっとファルセット。MVも観て、ファンの方が上げているライブの映像も観て、振り付けとかまで観ているうちにすごくハマっちゃって。こんな変な曲なのに、カーティス・メイフィールドみたいな優しい裏声で歌ってるんですよ(笑)。今回の企画でいちばん「知ることができて良かった」と思った曲でした。先ほど高橋さんがおっしゃっていた“ミクスチャー感覚”を感じる曲ですね。
坂井:スパフルと同時デビューで彼らが出てきたときって、CUBERSのキラキラした面をスパフルがやって、泥臭い面を世が世が受け継いでいるイメージで、その方向性のまま成長を遂げていくのかと思っていたら、「viva☆いー感じっ」みたいな表現もできるようになっていて。サビのメロディラインも一度聴いたら覚えられますし、歌詞も考えさせられるような示唆に富んでいる。私も度肝を抜かれた楽曲でした。
ーー「KAKURENBO」にも票が集まりました。
高橋:この曲も持ち前のミクスチャー感覚がわかりやすく発揮されている曲だと思います。ファンクをベースにしているあたり、CUBERSから脈々と受け継がれるつば男のカラーも感じられてうれしくなりますね。
南波:ファンクの先にあるフュージョンっぽさも感じるんですよね。ボーカルも響きを重視していて、キメの多いバカテクな演奏との混ざり具合もとても音楽的で。
ーー運営サイドとしてはノーマークだった楽曲で、ベスト盤入りは予想していなかったと伺いました。
南波:そうなんですね。すごくかっこいいのに!
小林:グループ座談会のときに、この曲のランクインをメンバーがすごく喜んでいました。サブスクで上位だったり、ライブでよくやるような曲じゃないのにって。
ーー今回の企画ならではの選曲ですね。
小林:「EGUI」のエグさについても語らせてください。とても内省的で、暗いと言ってもいいような楽曲だと思うんですけど、無理にテンションを下げているわけではなく、彼らだからこそ自然に表現ができているというか。デジタルなサウンドも「感情なんか捨てたいけど、捨てられない」というテンション感にあっていて、好きな楽曲ですね。
ーー最後はSHYです。
小林:真っ直ぐですよね。1ミリもすれていないし、大人ぶってもいない。本当に同級生のひとりのような感覚なんだけど、そんな彼らが一生懸命アイドルとして成長していく様を楽曲で表現しているというか。背伸びをしていない、等身大なところが魅力だと思います。勝手に反抗期まで想像できちゃうくらい(笑)。
坂井:最近、青春をコンセプトにしたボーイズグループが増えていますけど、あくまでも“コンセプト”として表現しているという側面もあって。その美しさももちろん素晴らしいんですけど、SHYが作り出す瑞々しさって作られたものじゃなくて、溢れ出てくるものというか。今しか見ることのできない魅力があると思います。一方で、これからの成長を追っていくことができるという楽しみもありますよね。
ーー「ごめんなSHY」には、そんなSHYの魅力が詰め込まれています。
南波:僕は歌詞に“グループ名”が入っている曲が好きなんですよ。SHYの楽曲には、とにかく「SHY」がいっぱい入っていて。でも連呼されている割には、うるさく感じないところも良くて。でもキャッチーで印象には残るから、もうショッピングモールとかでバンバン歌ってもらいたい(笑)。今後も「SHY」が入る楽曲を出し続けてほしいです。
小林:今の時代、デビュー曲でここまで真っ直ぐなアイドルソングをやるグループってなかなかないと思うんですよね。コールを入れられたり、セリフがあったり。いわゆる王道のアイドルソングなんですけど、音がリッチだから全然安っぽくならない。スキルで見せるのではなく、グループの持つ真っ直ぐさで勝負しているところも好きです。あと彼らが本当にシャイなところも魅力ですよね(笑)。
高橋:前身グループの楽曲になりますが、POCKET PANiCの「恋のイロハも勉強中」と峯脇の「ヒト・マニュアル」からは同じつばさレコーズ所属の水曜日のカンパネラに通じるエッセンスが聴き取れました。SHYの若さからくるナイーブさや揺らぎみたいなものが、エレポップ調のサウンドとすごくマッチしていますね。
南波:「恋のイロハも勉強中」を提供した原田夏樹さんは、80年代の歌謡曲やシティ感のある楽曲が得意な方ですけど、この曲も「分かってるな〜」と唸ってしまう原田節が出ていますよね。ちょっとつたない歌唱もかわいらしくて、楽曲の雰囲気にあっていると思います。
ーー「夢が今になるその日まで」もSHYらしい名曲ですよね。
坂井:最近って時代の空気的に「叶わない夢はあるし、報われない努力もある」と「でも、その姿は美しい」が、セットの概念になっていることが多いと思うんです。そんななかで〈どんなに深い夜でさえも/朝が来ない日なんてないよ〉と歌えてしまうのは、平均年齢が16歳だからなんですよね。「努力が必ず報われるわけではない」という現実の残酷さ、それに全く気づいていないとまでは言わないですけど、まだまだ世界を知らないからこそ伝えられる言葉って絶対にあって。夢しか見ていない彼らだからこそ歌えるメッセージが、本当に美しいと思います。
ーー最後に、今後のつば男に期待することを教えてください。
高橋:いずれCUBERSの再結成が実現したとき、後輩たちに継承されていったものが再び帰ってくるような美しい循環が完成することを期待しています。つば男の歴史や物語としても、そこがひとつの到達点になるのではないでしょうか。そのときまでに各グループがどんな道を辿ってどんな境地に達しているのか、今回の選曲を通してすごく楽しみになりましたね。
坂井:いい意味で「このままでいてほしい」と思っています。ずっと流行に迎合しないでやってきた集団だと思っているので、今後も時代に乗るのではなく、時代を作る側でいてほしいですね。私はつば男ってセーフティーネットだと思っていて。推し活に疲れた人たちも受け止めてくれる安全地帯というか。そんな“帰る場所”を守っていってほしいです。あとは堀切さん(つば男チーフマネージャー)にも定期的に楽曲を制作してほしいですね。最近は80年代歌謡曲のメロディがJ-POPシーンでもトレンドなので、堀切さんの“話し言葉をメロディに活かした楽曲”がより広く届く時代になっているのかなって。なので、堀切さん楽曲がもっと増えていったら嬉しいです。
小林:今年の『つば男FES(– Premium Live Sound -)』も生バンドライブですが、やっぱり曲の良さがつば男の大きな魅力なので、Billboard Liveで公演をするとか、逆に歌を聴かせるアコースティックライブも観てみたいですね。あと先ほどから“アーティストの本心と実際に歌っていることの一致”について話しているので、今後はメンバー自身が楽曲制作にかかわっていくことにも期待したいです。
南波:CUBERSが成し得なかった夢ってあると思うんですよ。いい感じにステージを登っていくなかでコロナ禍に突入してしまって。もちろん僕に解散理由は分からないんですけど、後輩グループたちには、彼らの夢を継いで大きくなっていってほしいなと思います。今回色々語ってきたように、つば男はライバルたちとは異なるところにポジショニングしているので、その個性が強みとして認められて、もっと多くの方に広がっていくといいなと思います。
■リリース情報
『つば男ベスト』『つば男インストベスト』
配信中
つば男ベスト:https://orcd.co/tsubadan_tsubadanbest
つば男インストベスト:https://orcd.co/tsubadan_tsubadaninstbest
<収録内容>
[つばさ男子プロダクション]
01. Samenaide(つば男 Ver.)
[CUBERS]
02. メジャーボーイ
03. 全然今しかない
04. あたらしい生活
05. トーキョーラビリンス
06. スキャンダラスKISS〜final act〜
[THE SUPER FRUIT]
07. Seven Fruits
08. チグハグ
09. 青い果実
10. どーぱみんみん あどれなりんりん
11. 御伽話
[世が世なら!!!]
12. ウオー!サオー!
13. 俺ならやれそうじゃん?
14. EGUI
15. KAKURENBO
16. viva☆いー感じっ
[SHY・POCKET PANiC・峯脇]
17. ごめんなSHY
18. 夢が今になるその日まで
19. ウワサのシャイガール
20. 恋のイロハも勉強中
21. ヒト・マニュアル
■公演情報
『つば男FES 2026 – Premium Live Sound -』
日程:2026年9月13日(日)
時間:開場16時15分 / 開演17時00分
会場:東京・豊洲PIT(東京都江東区豊洲6-1-23)
出演:THE SUPER FRUIT / 世が世なら!!! / SHY / シャッフルユニット(OA:つば男YOUTH / つば男KIDS)
<チケット情報>
一般発売中
受付URL:https://l-tike.com/tsubadan/
■関連リンク
<THE SUPER FRUIT>
公式サイト:https://supafuru.jp
X:@supafuru_info
Instagram:@supafuru_info
TikTok:@supafuru_info
<世が世なら!!!>
公式サイト:https://yogayo.jp
X:@yogayo_official
Instagram:@yogayo_official
TikTok:@yogayo_official
<SHY>
公式サイト:https://shy-tsubasa.jp/
X:@shy_info_
Instagram:@shy_info_
TikTok:@shy_info_























