「中華料理屋の酢豚が食べたい」で注目の琳子とは? 創作の原点、葛藤の日々、そして目指す理想像を語る

いま注目の新星SSW琳子とは?

アーティスト・琳子はどのように生まれたのか 音楽への目覚めから現在までの歩み

――ちなみに、幼少期はどんなことに夢中でしたか?

琳子: テレビをよく見てました! 『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)が好きでした。あとはAKB48が出ている番組も観てました。お姉ちゃんがテレビの前でAKB48の曲を踊っていて、私は2人の前だと恥ずかしいから、一人になったときに歌って踊ってましたね(笑)。

――琳子さんが音楽に目覚めたきっかけはアイドルだったんですね。

琳子:特に嵐の曲がめっちゃ好きです。キャッチーさもありつつ切ない曲も多くて。何より、何もかもが完璧なんですよね。比べるレベルじゃないと思いつつ、すべてがプロやなって打ちのめされます。「どうしたら私の音楽を聴いてもらえて、自分のやりたいものを提示できるか」とか「大衆の人に知ってもらうには、どうしたらいいのか」と、東京に来てから考えるようになったのが大きい変化ですね。嵐のような人になれたらどんなに素晴らしいやろうなって考えちゃいます。

――4月末に上京されたんですよね? 大阪の生活とは違いますか。

琳子:全然違います。大阪にいたときは、何も動き出せない自分に腹立たしさもあったので、今は東京に来てめっちゃ楽しいなって思います。

琳子(撮影=番正しおり)

――そもそも音楽を始めたきっかけは何だったんですか?

琳子:昔から音楽が好きで、中学では吹奏楽部、高校は軽音楽部に入っていて。将来はアーティストになりたいと思っていたけど、そっちの道に進むのは厳しいかなと思って。別の道の選択肢として管理栄養士を考えていたのをお母さんに相談したら、「管理栄養士になるより音楽の道、好きな道にいきなさい!」ってお母さんが後押ししてくれたのもあり、それをきっかけに今この道へ進むことができました。

――ギターはいつから弾いていたんですか?

琳子:中3のときにアコギを買ってもらったんですけど、難しすぎて一度挫折したんですよ。「軽音部でボーカルだけやろう」と思ったんですが、やっぱりギターを弾けるようになりたくて。高2の秋にもう一度ギターを始めたと同時に、曲も作るようになって。弾き語りのアカウントを作り、そこに動画を上げたのが“琳子”の始まりです。

――そのあと、関西のライブハウスがプロデュースする“十代才能発掘プロジェクト”『十代白書2023』に参加されましたね。

琳子:知り合いに「出てみたら?」と言われて、あんまりよくわかってない状態で出たんです(笑)。いざ予選に行ったら900人ぐらいいたのでめっちゃ緊張しつつ、それなりに歌えた感覚もあって。とにかく自分の曲を歌えて楽しかったですね。

――『十代白書2023』の決勝大会まで進んだ後、初となるデジタルシングル「ホットミルク」のリリースを皮切りに、本格的に音楽活動をスタートされました。

琳子:その後のターニングポイントで言うと、2024年にバンド編成でライブをできたことが大きくて。一人でステージに立つのは孤独やったし、バンドでライブができたときは大きな充実感がありましたね。

「私って何なんやろう?」 葛藤の先で見えた琳子が目指すアーティスト像

――「この曲を作ったことで、自分の歌うべき方向性が見えた」と思った作品はありますか?

琳子:うーん……楽曲の方向性は本当にわからなくて。「私って何なんやろう?」とか、どういう曲を書いたらいいのかが全然見えてないんです。チームの人に相談したら「琳子ちゃんは何でも曲にできるのが強みやから、思いついたら全部作っていき」と言われました。確かにどんな曲でも書ける自負はあるけど、だからこそわからない。見た目に関してもSNSの動画を投稿しようとする度に、服ってどうしたらいいんやろうとか、このメイクや髪型は楽曲に合っているんかな? とか。みんなはどう思うんやろ? と考えだすと、いろんなことがわからなくなるんです。その悩みがピークだったのは大阪時代ですね。バイトもうまくいかなかったし、ミスもめっちゃするし、バイト2日目で爆発させたり……。

――ば、爆発!?

琳子:ふふふ。お弁当を温めすぎて“バン!”となっちゃって。スーパーでレジ打ちのバイトをしてたときは、キャベツとレタスの違いが一切わからんかったりとか。魚の種類も何が何やらって感じで、「何これ?」と思って適当にボタンを押したら、めっちゃ怒られて。

――一か八かでやるものじゃないんですよ(笑)。

琳子:はははは。そのときは音楽もできず、バイトもうまくいかず。悔しさはありつつも、ダメな自分を認めざるを得なかったから、ほんまに生きづらかったです。

――それこそ尾崎世界観さんも子どものころから、得意なものがなかったらしくて。勉強もスポーツもダメだったけど、唯一ダメではないものが音楽だったそうなんです。

琳子:クリープハイプの曲は私の心の拠り所でもあり、音楽作品だけじゃなく小説も結構買ってて。最近読んだ本に尾崎さんが、ライブで自分自身は全然うまくできてないと思っていても、泣いてくれるお客さんがいることに違和感を感じるみたいなことを書いてて。私も同じことを思っていたからこそ、繊細なところが似てるなと感じます。なんか……今喋って気づくことがめっちゃあります。言われて「あ、そういう見え方してるんや」という発見もあって。“斜めの視点”とか、ちゃんと曲に対して分かってくれる人がおるんやって思えました。まさに、 今 「自分はどんな曲を書くべきか」と明確になった気もします。

――独自の視点が作品になったとき、第三者に感動や気づきを与えるから“表現”って面白いですよね。日常生活だと赤信号は赤、青信号は青に見えないといけないけど、クリエイティブって赤が黄色に見えてもいい。みんなと見えてるものが違うことが、アーティストとして大きな武器になる。

琳子:めっちゃ嬉しいです。そうなんですよね。

――そうした琳子さんならではの個性が発見されたからこそ、去年から番組で取り上げられたり、フェスの出演があったりとメジャーな世界に進んだ印象があります。

琳子:いろんな場所に呼んでもらえて嬉しさもありつつ、自分には華やかさが足りてないとも思ったんです。見た目に関して悩むことが多くて、「もっと痩せないと」と思い詰めた結果、逆に過食になってしまったり。Xで同じような状況の人を検索して「私もそうだけど、この子たちも絶対つらいよな」と胸を痛めたりしていました。女の子からどう見られているのかも気になりますし、ファッションセンスに自信があるわけじゃないから「どうしたらいいやろう?」と悩みました。今は東京に来て痩せられたことも、自信につながっています。あと……周りの人は華やかで歌もめっちゃ上手いけど「私の方が上手いよな」とは思いますね。

――根っこに確固たる強さを持っているのがいいですよね。あと、男女で分けるのは今どきじゃないですけど、琳子さんは女子ウケもすると思うんですよ。見た目もそうだし、歌の内容からもそう感じていて。

琳子:そうなんですよ! 喋ったら分かってくれるはず(笑)。

――それこそ7月にリリースされた新曲「私がかわいくする理由」は、複雑な女性心が丁寧に描かれていて、そこにリアリティを感じました。

琳子:女の子の細かさ、わがままな部分、甘えたい気持ちが刺さったらいいなと思います。確かに、同性に共感してもらえる曲になった気がします。

――〈デートは欠かさず奢ってよ!/割り勘だなんてありえない!/こんなにかわいくしたんだから なんてね/たまにはちゃんと怒ってよ!‬/こんなワガママな私をずっと愛してて お願い〉など、女性心の奥にある本音を知れた気がしました。あと、歌ではあるんですけど、曲中の主人公が喋っているように聴こえるのも面白かったです。‬

琳子:たしかに! “喋っている”はあるかもしれないです。私の曲って早口なパートが多いんですよね。思ったことをバーっと歌詞に起こして、それを元にメロディをつけているからかもしれないです。

琳子(撮影=番正しおり)

――これからどんなアーティストになっていきたいですか?

琳子:見た目も中身も好きになってもらえる人になりたいです。なので、どちらもおろそかにしたくない。それに加えて早く売れないといけない。私、きゃりーぱみゅぱみゅさんがすごく好きで。唯一無二の存在じゃないですか。見た目も可愛いし、曲にもしっかり中身があるんですよね。特に「もんだいガール」という曲が私の中ですごく刺さっていて。『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)の主題歌で、そのドラマも好きやし、曲もめっちゃ合ってる。自分が目指しているアーティスト像は、きゃりーぱみゅぱみゅさんかもしれないです。

――『問題のあるレストラン』の主題歌だからこそ、もっとシリアスな方向に舵を切ることもできたと思うんですけど、「もんだいガール」は明るさの中に強さも感じる曲になっていて。ポップスターとしての気概を感じますよね。

琳子:ほんまにそう! 「曲も見た目もいいって、こんなに素晴らしいことなんや」と思うのがきゃりーぱみゅぱみゅさんです。

――今日は琳子さんの過去、現在、未来をお聞きしましたが、ご自身の中で特に大事だった話はどれですか?

琳子:一番はなりたいアーティスト像の話ですね。音楽は厳しい世界ではあると思いつつ、自分の目指している境地に向かうメンタルは現時点では十分ある気がするんです。今日は私の弱いところばかり話したと思うんですけど、「もう強くなったよ」という姿を見せていきたい。琳子がどんな武器を持っていて、どう売れていきたいのかを周りに伝えて、協力してもらって、もっともっと強い自分になりたいです。

──琳子さんが弱いところを話せたのは、強くなれたからでしょうね。

琳子:それはありますね! 弱い自分に戻りたくないし、負けたくない。そのバイタリティをこれからの活動に繋げていけたらいいなって思います。

■リリース情報
琳子「私がかわいくする理由」
2026年7月8日(水)リリース

琳子 Oneman Live 「この先もずっと君といたい〜上京編〜」ビジュアル
琳子 Oneman Live 「この先もずっと君といたい〜上京編〜」

■ライブ情報
『琳子 Oneman Live 「この先もずっと君といたい〜上京編〜」』

・日時
2026年11月13日(金)
OPEN 18:30 / START 19:00

・会場
下北沢MOSAiC

・チケット
ADV ¥2,500 / DOOR ¥3,500
U-22 ¥500キャッシュバック
https://eplus.jp/sf/detail/4583820001-P0030001

■関連リンク
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