ENHYPEN、LE SSERAFIM、&TEAM、CUTIE STREET:『Weverse Con Festival』ジャンルや国境を越える“ニュートピア”
HYBEが主催するグローバルミュージック&ファンライフフェスティバル『2026 Weverse Con Festival』が、去る6月6日と7日の2日間にわたり、ソウル・オリンピック公園内のKSPO DOMEおよび88芝生広場一帯にて開催された。「Weverse Con」という名称としては2021年から5年目、野外フェス形式を導入してからは今年で4回目を迎えた本フェスティバルは、K-POPアイドルにとどまらず、J-POPアーティスト、バンド、シンガーソングライター、さらにはバーチャルアーティストに至るまで、ジャンルの境界を取り払ったボーダーレスなラインナップで注目を集めた。
1日15組、計30組のアーティストが参加し、会場の観客とオンラインストリーミングの視聴者を含め総勢約3万4,000人が熱狂。観客数はオン・オフラインの累計基準で歴代最大規模を記録した。「Newtopia(ニュートピア)」をテーマに繰り広げられた今年の祭典のなかから、初夏の心地よい気候と爽やかな風に包まれた88芝生広場の野外ステージ「Weverse Park」「Weverse Con」での眩い瞬間をここに記録する。
「Weverse Park」DAY 1:清涼感あふれるバンドサウンドから夜空を彩るパフォーマンスまで
初日、Weverse Parkの口火を切ったのは、デビュー1年目の9人組ボーイズグループ・AHOFであった。「ファンとコミュニケーションをとってきたプラットフォームであるWeverseのフェスティバルに参加できて光栄だ」という感慨深いMCとともに、バンドセットによるパフォーマンスで、フレッシュかつ爽やかなエネルギーを放った。続いて登場したHWANG MIN HYUNは、最近は俳優業に集中していたためステージに立つのは久しぶりであり、この瞬間を心待ちにしていたという率直な思いを伝えた。特に、自身が出演し歌唱も務めたドラマ『還魂:光と影』の挿入歌「木 (眺めるだけ 2)」を歌い上げた瞬間は、野外の開放的な空間で彼の歌声がより一層特別に響き渡る名場面であった。DAY TIMEのヘッドライナーを務めたLUCYは、「Unbelievable」や「You're right」などの楽曲で観客の熱烈なシンガロングを誘い、まるでロックフェスのような熱狂をもたらした。日が沈み、NIGHT TIMEのトップバッターを飾ったのはILLITであった。今年で3年連続の『Weverse Con Festival』出演となるが、野外ステージは初めてだと語った彼女たちは、「It's Me」と「jellyous」でアップテンポなスタートを切り、ヒット曲を立て続けに披露した。特に「Mamihlapinatapai」のようなトラックは、涼しげな夜の野外の空気感と見事なシナジーを生み出していた。
AHOF
HWANG MIN HYUN
LUCY
ILLIT
HA HYUN SANG
今年の『Weverse Con Festival』の最大の特徴は、果敢なジャンルの枠超えにある。今回初めて本フェスティバルのラインナップに名を連ねたHA HYUN SANG、LUCY、TOUCHEDがその代表例である。その一番手としてステージに上がったHA HYUN SANGは、「Playback」のミステリアスかつ強烈なギターリフとともに登場。K-POPファンのための祭典と思われていた「Weverse Park」を、瞬く間にロックフェスの会場そのものへと変貌させた。「RADIO RADIO」では観客のシンガロングを巧みに誘導し、「Odyssey」の疾走感あふれるサウンドで清々しい解放感を与えた。清涼感のあるボーカルと強烈なロックバンドサウンドの融合は、『Weverse Con Festival』にこれまでにない新たな空気を吹き込み、その熱気はそのまま次のアクトであるLUCYへと引き継がれ、フェスティバルの雰囲気をさらに特別なものへと昇華させた。
Apink
今年デビュー15周年を迎えた貫禄のガールズグループ・Apinkは、アニバーサリーイヤーを彩る新曲「Love Me More」とともに登場した。終始、野外会場の隅々にまで響き渡った豊かな声量と揺るぎないライブパフォーマンスは、彼女たちが長年培ってきた実力を証明するのに十分であった。「Apinkのペンライトを持っていない方々も、全員PANDA(ファンの呼称)にしてみせる」という自信に満ちたMCと、15年来の仲だからこその愉快な掛け合いは、コントさながらの楽しさをもたらした。グループの新たなチャプターを開いた「I'm so sick」の新鮮なアレンジバージョンに続き、誰もが知るメガヒット曲「NoNoNo」や「LUV」が流れ出すと、会場はまるで2010年代にタイムスリップしたかのような熱狂の渦に包まれた。最後に、ステージを降りて観客と目を合わせながら披露されたアンコール曲「Mr. Chu」は、多くのオーディエンスにとって忘れられない思い出となったはずだ。
ENHYPEN
2023年の第1回から一度も欠かさず『Weverse Con Festival』に連続出演しているENHYPENだが、今回のステージはひときわ格別だった。この日、初めて野外ステージのNIGHT TIMEヘッドライナーを飾ったからである。バンドアレンジによって一層強烈さを増した「ParadoXXX Invasion」が始まると、客席は瞬く間にENGENE(ファンの呼称)のペンライトの光で赤く染まった。彼らは「小さな規模で始まった『Weverse Con Festival』が、大きく成長していく過程を見守ってきて、“Weverse皆勤賞”として誇らしい」というウィットに富んだ感想を伝えた。どの楽曲にも多彩なアレンジと華やかな特殊効果が加えられ、単独コンサートさながらのスケール感を見せつけた。特に、強烈なカリスマ性を放つ「Future Perfect (Pass the MIC)」では、炸裂するギターサウンドと大型ステージの強烈な赤い照明が相まって、文字通り会場全体を燃え上がらせた。ファンの熱いアンコールに応えて再びステージに上がった彼らは、「Go Big or Go Home」で最後に残ったエネルギーまで燃やし尽くし、フェスティバル初日のフィナーレを完璧に締めくくった。
「Weverse Park」DAY 2:グローバルに広がるラインナップと圧倒的フィナーレ
J-POP勢のステージによってグローバルな広がりを証明する形で幕を開けた2日目。ASTROのYOON SAN-HAは、「初のソロ野外ライブ」という感慨とともに、野外ステージにふさわしい軽快なバンドアレンジから、完璧なダンスライブ、さらにはアコースティックな感性までを横断する多彩なステージを披露した。バンドのTOUCHEDは「Highlight」や「Stand Up!」などの楽曲を通じて、華麗なソロ演奏や鳥肌が立つほどの歌唱力を存分に見せつけ、見事に観客を総立ちにさせた。KWON JIN AHは、爽やかなサマーチューンから、SNSのミームとしてバズり広く愛された「Something's Wrong」をはじめとする圧倒的な歌唱力で聴かせる楽曲までを披露し、さらには即興でギターを弾きながらファンのリクエスト曲を歌うというロマンチックなひとときをプレゼントした。夜の帳が下り、ステージに上がったデビュー間もないの新人・AND2BLEは、デビュー曲「Curious」のバンドアレンジバージョンをはじめ、DAY6の「HAPPY」をカバーし、その後自身の楽曲「Happy &」へと繋げるというスマートなセンスを発揮した。LEECHANGSUBは、「Heavenly fate」などのエモーショナルなバラードで前半をしっとりと聴かせ、後半は華やかなダンスナンバーで会場を盛り上げ、ベテランらしい圧倒的なステージ掌握力を証明した。
YOON SAN-HA
TOUCHED
KWON JIN AH
AND2BLE
LEE CHANGSUB
CUTIE STREET
2日目、Weverse Parkのオープニングを華やかに飾ったCUTIE STREETは、韓国で数カ月間続いている圧倒的な旋風を、わずか10分のステージで完璧に証明した。それぞれのメンバーカラーが際立つ愛らしいドレスを身に纏い登場した8人の少女たちは、「Overture」に合わせてキュートなダンスで会場を温めた後、公演の前日にリリースされたばかりの「ぷりきゅきゅ」の韓国語バージョンを披露した。続いて、『M COUNTDOWN』(Mnet)出演映像が1,300万回再生突破という大記録を打ち立てたヒット曲「かわいいだけじゃだめですか?」の韓国語バージョンを立て続けにパフォーマンス。 この2曲をすべて韓国語で完璧に披露しただけでなく、観客とコミュニケーションをとるMCまでもすべて韓国語で語りかけ、現場の熱烈な反応を引き出した。曇り空さえも晴れ渡らせるような爽やかなエネルギーは、来る7月に予定されている2度目の来韓公演への期待感を最高潮に引き上げるのに十分であった。
aoen
CUTIE STREETに続いて登場したaoenのステージは、前のステージとはまた異なるベクトルで深い意味を持っていた。47都道府県ツアーを通じて、ファンに寄り添い歩んできた7人の少年たちが、日本国外で披露する初の海外ステージだったからだ。バンドセットにアレンジされた「秒で落ちた」でライブをスタートさせた彼らは、初の海外公演であるという事実を感じさせないほど、非常に安定したライブを展開した。特にこの日初公開された「Youth」の英語バージョンは、日差しが降り注ぐ野外フェスのムードと完璧に調和していた。メンバーたちも積極的に観客のレスポンスを引き出し、清涼感のあるギターサウンドとともに、彼ら特有の爽やかでありながらエネルギッシュな空気感を作り上げた。ステージ後半、「青春インクレディブル」「MXMM」「青い太陽(The Blue Sun)」へと続くメドレーは、既存のファンはもちろんのこと、現場に居合わせた数多くの韓国の観客たちに自分たちの名前を深く刻み込もうとする、密度の高いエネルギーを感じさせた。
ZICO
2日間にわたって続いたWeverse Parkのステージ、その大トリを締めくくる最後の主人公はZICOであった。赤く染まったステージの上にカリスマ性あふれる姿で登場した彼は、瞬時にグリーンのテーマカラーへと転換し、「Artist」でギャップのある魅力を提示。その後も、JENNIEのパートを観客に委ねた「SPOT!」、K-POPチャレンジ文化の元祖とも言える「Any Song」、シリアスな感性が光る「Human」など、自身の多彩なディスコグラフィをバンドアレンジで惜しみなく披露した。圧倒的なステージの白眉は、サプライズゲストたちの登場だった。「Yin and Yang」のイントロが流れ、長年の盟友・Crushがサプライズ登場すると、現場の雰囲気は狂騒の渦に包まれた。サプライズはこれだけで終わらない。今年放送されたMnet『SHOW ME THE MONEY 12』でZICO&Crushチームに所属していたラッパー陣(HAON、Raf Sandou、Marv、Jung Jun Hyuk、Nosun)が全員ステージに上がり、これまでどこでも見せたことのない「TICK TOCK」の完全体ステージを初披露した。その後も「New Thing」「Turtle Ship Remix」などのメガヒット曲が絶え間なく投下され、鳴りやまないアンコールの声に応えて、特別なアレンジが施された「Okey Dokey」と「Boys And Girls」を立て続けに披露したZICO。彼は、2日間の祭典を締めくくるにふさわしい、完璧なピリオドを打った。
(文=soulitude)