米津玄師、Creepy Nuts、YOASOBI、SiM……世界中のファンによって選ばれた“最優秀アニソン”の栄誉
アニメ専門のストリーミングサービスを提供する「Crunchyroll」(クランチロール)が、世界中のアニメファンを熱狂させるクリエイターやミュージシャン、キャストをたたえる『クランチロール・アニメアワード2026』の受賞作品を発表(※1)。7300万票から選ばれた受賞作として、「アニメ・オブ・ザ・イヤー」に『僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON』(読売テレビ/日本テレビ系)、「フィルム・オブ・ザ・イヤー」に『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が選ばれるなど、この1年のアニメシーンの充実を感じさせる結果となった。
そんな作品とともにファンに愛され続けるのが、アニメには欠かせない存在である主題歌だ。本稿では、同アワード歴代の「最優秀アニソン賞」を振り返り、その魅力を紹介していく。
今年の「最優秀アニソン賞」は劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌となった米津玄師の「IRIS OUT」が受賞。主人公であるデンジ、そして『レゼ篇』のキーキャラクターであるレゼの関係性にフォーカスを当てた性愛的な感情を描く歌詞とスウィングしていくようなサウンド、米津の歪んだ歌声が印象的な1曲。国内ストリーミング史上最高の週間再生数、最速での1億回再生など数々の記録を樹立し、昨年の日本音楽シーンを代表する1曲となった。
2025年は、Creepy Nutsの「オトノケ」が「最優秀アニソン賞」と「最優秀オープニング賞」をダブル受賞。“怪異”がテーマのひとつであるアニメ『ダンダダン』第1期(MBS/TBS系)のオープニングテーマであり、自身もオカルトマニアのR-指定が本作にぴったりのホラーめいたリリックを仕上げた。ジャージークラブのビートの上に不気味な音色を取り入れたバース部分、一転してメロディックで爽やかなサビといくつもの側面を見せるDJ松永のトラックと合わせて、『ダンダダン』との親和性も見事な1曲だ。
2024年はYOASOBIの「アイドル」が受賞。『【推しの子】』第1期(TOKYO MXほか)オープニングテーマとして日本中を席巻したことを思えば当然の受賞と言えそうだ。それまでのYOASOBIのイメージからは一転したヒップホップのビートメイクをベースとしつつも、ラップパートをはじめゴスペル調のコーラスやアイドルソング風の合いの手など、1曲のなかにさまざまな音楽的エッセンスが盛り込んだ、まさに令和ポップスの真骨頂のような楽曲。歌詞は『【推しの子】』のキーパーソン・星野アイをイメージさせながら、日本におけるアイドルカルチャーをメタ的にも捉え、作品と社会の両方を描き切った作品と言えるだろう。
2023年の「最優秀アニソン賞」は、『進撃の巨人』The Final Season Part 2(NHK総合)のオープニングテーマとして書き下ろされたSiM「The Rumbling」が受賞。SiMの破壊的なメタルコアにストリングスやクワイアが溶け合うサウンドは、『進撃の巨人』のクライマックスにふさわしく壮大で絶望的な世界を音楽で表現している。巨人と人類、そして人類同士の戦いをも描く『進撃の巨人』と〈if I lose it all, lose it all, lose it all〉(全てを奪われ、失い、空っぽになったとしても)と争いの虚しさを描く本楽曲の親和性はぴったりだ。
日本が誇るアニメ文化、そしてアニソンカルチャー。令和ポップスを語る上で欠かせないアニメと音楽の関わりは、この先もますます深くなっていきそうだ。
※1:https://www.crunchyroll.com/ja/animeawards/