MISAMO、Snow Man、ちゃんみな、ヨルシカ、UVERworld、ずっと真夜中でいいのに。……注目新譜6作をレビュー

 毎週発表される新譜の中から注目作品をレビューしていく連載「New Releases In Focus」。今回はMISAMO「Not a Goodbye」、Snow Man「STARS」、ちゃんみな「FLIP FLAP」、ヨルシカ「茜」、UVERworld「EVER」、ずっと真夜中でいいのに。「メディアノーチェ」の6作品をピックアップした。(編集部)

MISAMO「Not a Goodbye」

MISAMO「Not a Goodbye」

 TWICEの日本人メンバー、MINA、SANA、MOMOによるユニット MISAMOがJAPAN 1st ALBUM『PLAY』をリリース。“演劇”をコンセプトに掲げ、ステージでの高揚感と“自分らしい人生を演じる”というテーマを込めた本作において、特にファンの心を捉えるであろう楽曲が「Not a Goodbye」だ。美しく透き通ったシンセ、タイトな心地よさをたたえたビート、抑制の効いたシックなメロディとともに描かれるのは〈約束しなくても You know it too/次会える時間はそう It’s coming so soon〉というライン。そこから伝わってくるのはもちろん、メンバーからファンに対する愛情と「今すぐにでも会いたい!」という思いだ。フレンドリーな笑顔で話しかけるようなボーカルにもグッとくる。(森)

Snow Man「STARS」

Snow Man 'STARS' Music Video

 TBS系スポーツ2026のテーマ曲で、『ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック』(2月6日~22日)でも使用される楽曲。繰り返される〈“この一瞬 たった一回”〉のフレーズは、日々鍛錬を続けてきたすべてのアスリートのバックに添えるコピーとしても最適だろう。現実をよりドラマティックに、最高の瞬間をさらに美しく演出していく、まさにタイアップソングの鑑のようなJ-POP。作詞はkatsuki.CF、作曲はサイトウリョースケ、katsuki.CF、TARO MIZOTEの連名だが、記名性は限りなく薄い――というか、“それぞれの個性”はこの曲において重要な話ではない。歌詞、メロディ、アレンジともに“スポーツの感動”に焦点を当てており、徹底的にそれを磨き上げたところがプロのお仕事。(石井)

ちゃんみな「FLIP FLAP」

FLIP FLAP

 今春発売されるアルバム『LEGEND』からの第1弾先行配信。本人が出演する「NURO」新CMタイアップソングでもある。CM内容を見れば、ちゃんみなの表情、言葉、楽曲が分かち難く結びつくことで強烈なメッセージが生まれていることがわかる。昨年のHANAのブレイク、そして年末の『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)出場を決定打とし、ちゃんみなの存在がもはや誰にも無視できなくなっている時代なのだと痛感する。楽曲はダークさの中にも聴きやすいフックを残したHIPHOP。〈腐るほどいた否定派〉が手の平返しで擦り寄ってくる現状を暴き、容赦ない冷笑を浴びせてみせる。ヤバい。賛否を巻き起こしながら突き進んでいく、この勢いはもう誰にも止められない。(石井)

ヨルシカ「茜」

劇場版「僕の心のヤバイやつ」本予告|2026年2月13日(金)全国公開

 劇場版『僕の心のヤバイやつ』主題歌として制作された「茜」のモチーフは、島崎藤村の詩「知るや君」。〈あやめもしらぬやみの夜に〉からの3行は原文がそのまま引用されているのだが、思春期を過ごす人たちに向けて〈知るや君〉(知っているか、君)と呼びかける島崎の詩をn-bunaは、『僕ヤバ』のストーリーと結びつけながら、年齢、世代、時代を越えて、聴く者の胸を切なく揺さぶるポップチューンに仕立てている。平歌では豊かな低音を響かせ、サビでは感情の高まりとともに上昇するsuis(Vo)の歌声も震えるほどに絶品。二胡の音色を活かした後半のアレンジメントなど、細部まで気を配ったプロダクションの妙にもぜひ耳をすませてほしい。(森)

UVERworld「EVER」

EVER

 年齢を重ねるとどうしても情熱は低下するし、「こんなもんか」と諦めたりもする。そもそも勝負という概念がなければもっと幸せだったかもしれないし、生活の心配がなければ思う存分、目標に突っ走れたかもしれない……なんてことも考えてしまう。新曲「EVER」はテレビ東京系「ウィンタースポーツ2026」テーマソング。つまりアスリートへのエールを含んでいるはずなのだが、TAKUYA∞(Vo・Programming)がきれいごとを並べるわけはなく、びっくりするほど現実をあからさまにする。現状から逃げていていては新たな道は見つからないし、人を突き動かす原動力はいつだって“好き”という感情。「EVER」を通して彼が伝えようとしているのは、おそらくそういうことだろう。あとは自分次第。さあ、あなたはどうする?(森)

ずっと真夜中でいいのに。「メディアノーチェ」

ずっと真夜中でいいのに。『メディアノーチェ』MV (ZUTOMAYO - Medianoche)

 3月25日リリースの4thアルバム『形藻土』からの先行配信。イントロから猛烈に動き回るベースと鍵盤に触れ、ものすごくテンションの高い曲だろうと予測したが、結果は想像以上だった。矢継ぎ早に放たれる言葉の量、乱高下しつつサビでかなりの高音域を攻めるボーカルライン、あらゆる空白を埋め尽くすように音数を増やし、また次々と表情を変えていく躁状態のアレンジなど、すさまじい情報量で仕上がっている。姦しい、といえばその通りだが、賑やかしい、と思えないのがACAね楽曲の特徴で、彼女の曲は、静寂の中にいては今にも潰れそうな心を保てない、というような叫びに近い。つまりは絶妙にエモーショナルなのである。(石井)

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