マリンブルーデージー 海音が語る“鎧を脱ぐ覚悟”と3ピースの誇り 「私には2人が絶対に必要だった」
『#楽園収穫祭』は初心を思い出させてくれるイベント
ーーそんなマリンブルーデージーの皆さんは、3月3日に行われるガールズバンドの祭典『#楽園収穫祭』に出演します。すでに何度も出ているイベントですが、どんな印象がありますか?
海音:ガールズバンドという同じ土台の上で頑張っている皆さんの姿を一度にたくさん観ることができる、貴重な機会ですよね。やる気も湧いてくるし、ある意味嫉妬したりもするし、逆に「マリブルってやっぱり素敵だな」と改めて感じられる瞬間もあったりして、初心を思い出させてくれる大切なイベントです。
ーー特に今年は『三人官女ノ集イ』という副題のとおり、3ピースガールズバンドが集まります。形だけで括るというのは一見乱暴にも思えるけど、意外とそれによって初めて見えるものもありそうですよね。
海音:同じ縛りの中でいろんなバンドを見ることで、より違いがわかりやすくなる面はあると思います。
ーー俳句みたいなもので、形が決まっているからこそ個性が浮き彫りになるという。
海音:ふふ、そうですね(笑)。こんなに3ピースガールズバンドが集まるなんて、地元の長崎で活動していた頃には考えられなかったことなんです。東京に比べて母数が少ないというのもあるんですけど、私たちはコロナ禍になってから組んだバンドなので、そもそもバンド界隈を知らなくて。なかなか同世代のガールズバンドと知り合うきっかけがなかったので、ここにきてやっと仲間を見つけられた喜びは大きいですね。
ーーこのイベントで仲良くなったバンドがいたり?
海音:最初に出させてもらった時に出会ったサブマリンオルカ号さんは、山口県出身で長崎とも割と近いですし、たどってきた境遇が似ていたこともあってすごく仲良くさせていただいています。一緒にごはんに行ったり、去年3月の『#楽園収穫祭』の名古屋公演で対バンした時にはギターのあいさんが体調不良で出られなくなってしまったので、私がサポートで弾かせてもらったりとか。
あとは、今度ご一緒するみじんこらっくさんとも先日初めてお会いして、フィーリングが近いかもと思いました。すごく話しやすい人たちなので、もっと仲良くなりたいなと思ってます。当日が楽しみです!
固めた鎧を脱ぐフェーズ、新曲「キラメキ」が告げる第二章の幕開け
ーーその3月3日は、どんなステージにしたいですか?
海音:『#楽園収穫祭』を新曲「キラメキ」のリリースツアー初日にしているので、背筋が伸びる思いです。2年前に“初めての東京でのライブ”という夢が叶ったのもこのイベントだったので、毎回身が引き締まる思いがあり……特に今回はマリブルが新たなフェーズに入るツアーになるので、どう受け取ってもらえるのかという不安もありながら、「これも愛してもらえたらいいな」という気持ちも入り乱れている感じです。
ーー“新たなフェーズ”というのは?
海音:今までは、どちらかというと“過去”を歌ってきたんです。不登校だった頃などにフォーカスを当てて、「過去の私が報われたらいいな」という気持ちで曲を書いてきたんですけど、今回リリースする「キラメキ」は“これから”の曲になっていて。これまでの私は、自分というものを保つために必死に鎧で固めていたんですよね。今はその鎧を脱ぐフェーズに入っていて、「鎧を脱いだ自分をいかに愛してもらえるか」みたいな戦いが始まるところだと思っています。
ーーなぜその鎧を脱ごうと思えたんですか?
海音:一番のきっかけは、上京したことです。気心の知れた仲間たちに囲まれていた長崎を離れ、今はひとりで頑張るしかないという状況で。実際、これがすごく楽しくて挑戦的だし、いざその状況になった時に「これを脱いで、“自分”だけで勝負してみたいかも」と初めて思えたんです。
ーー普通は逆じゃないですか? ひとりで戦わなきゃいけないからこそ「鎧をさらに固めなければ」となりそうな気がしますけど。
海音:あー、たしかに!
ーーもちろん最終的には「鎧を着た自分を評価されても意味がない」と気づく瞬間は訪れると思うんですけど、普通は10代でその域まで到達しないかなと思うので(笑)。
海音:なるほど(笑)。言われてみればそうかもしれないですね……。