星街すいせい「私たちが今、折れないことが本当に大事」 過渡期のVTuberシーンを背負って活動する覚悟
2026年は「自分の殻をもっともっと破っていける1年に」
ーーでは、ちょっと話を変えて。星街さんが昨年を通して刺激を受けた人物、楽曲、ライブなどがあればお聞きしたいんですけど。
星街:けっこうありますよ。それこそHANAさんとか。「No No Girls」のオーディションは今の時代にすごく合っているなと思って、すごくおもしろかったし、たくさんの刺激も受けましたね。HANAさんの楽曲は全部メッセージ性が強くて、本当に素晴らしい。最近はほんとによく聴いています。あとは対バンさせていただいたときに、サンボマスターさんのライブを生で拝見させてもらえたのも大きかったです。本当に勉強になりました。
ーーどんな部分で学びを得ましたか?
星街:私自身、ライブというものは一個の作品として捉えてる部分が大きいんですよ。1本の映画を観終わったような気持ちで帰れるライブを作りたいとずっと思ってきた。その気持ちは今もあまり変わらないんですけど、その一方でその場、その時に音楽を思いきり楽しむというライブの良さをサンボマスターさんに教えていただけた気がしていて。いつもの私のライブとは違った楽しみ方を、サンボさんと一緒にできた気持ちになったんですよね。例えば歌詞を間違えちゃったり、音が外れちゃったりしても、音楽として楽しければいいじゃんっていう。そんな感覚を味わわせてもらえたことが、自分にとっては本当に勉強になったんです。
ーー今後、星街さんもそういったライブを実現してもいいわけですもんね。
星街:うん。私もすごく思いました。ライブハウスでやるのも楽しいなって思いましたし、対バンもすごくいいものだなって。私のファンとサンボさんのファンが同じ会場でごった混ぜになってるのも感動的でしたしね。お互いのファンが自分たちの好きなものを布教し合って、一緒に盛り上がってる空間が本当に素敵だったので、そういう場所を自分も作れたらいいなってすごく思いました。
ーー本当に大充実な2025年を振り返ってもらいましたが、星街さんの次の動きはすでに発表されています。まずはTVアニメ『真夜中ハートチューン』のオープニングテーマ「月に向かって撃て」が1月28日にリリースされます。
星街:はい。今回のお話をいただいたとき、恋愛系の作品だということを伺ってちょっと悩んだんですよ。なにせ私は恋愛系の歌を歌ったことがほぼないので(笑)。ただ、せっかくのアニメタイアップだし、キャッチーでみんなが聴きやすい曲がいいんじゃないかなっていう指針はあったので、じゃあそういう曲だったらやっぱりナナホシ(管弦楽団)さんだよねっていうことになったんですよね。
ーーナナホシさんにオーダーする際、星街さんのイメージを伝えたりもしたんですか?
星街:ナナホシ節を全て出して欲しいというお願いはしました。ナナホシさんって(宝鐘)マリンの「美少女無罪♡パイレーツ」みたいなカワイイ系もすごくお上手なんですけど、私としてはギターがジャンジャカ鳴ってるロックっぽい曲もすごく好きで。以前、カバーさせてもらった「シャンパーニュ・デイ」や「クリサリス」のようなテイストを今回は存分に出しまくって欲しいというお願いをしたんですよね。その結果、私が求めたナナホシ節をしっかり感じさせつつ、ラブコメ作品にも似合い、さらにいろんなシーンで頑張っている人の背中を押すような楽曲を作ってくださって。ほんとに天才なんだなって、あらためて思いましたね。私自身、歌っていてすごく楽しい曲になったので、みんなにもどんどんリピートして聴いて欲しいなって思います。
ーーこれをきっかけに星街さんの歌うラブソングがどんどん出てくるのにも期待したいところですね。
星街:実績ができたので、そこの制限を解除したいですよね。今までもラブソングがまったくなかったわけじゃないんだけど、なにせ自分がラブに関して疎いもので(笑)。ただ、HANAさんの「Blue Jeans」とか聴いてると、「こういう曲、歌えたらいいなあ」ってすごく思うので、今後は挑戦していけたらいいなとは思ってます。
ーーそして、2月21日には日本武道館公演の再演ライブ『SuperNova:REBOOT』がKアリーナ横浜で開催されます。そこにはどんな意図が込められているんでしょう?
星街:日本武道館は歴史的な建造物でもあるので、演出的に限られる部分が実はあったんですよ。だからこそ意味のある会場だったと思うんですけど、そこから約1年経った今、その制限を取っ払うことでできることを増やし、あのときの情景をパワーアップしてみんなと共有したいなと思ったんです。
ーーなるほど。星街さん自身のパフォーマンス力も、この1年で大きく成長しているはずですしね。
星街:はい。サンボさんとの対バンやAIちゃんとの共演、『Coca-Cola X Fes 2025』への出演などを通して本当にいろんな学びがあったので、自分のパフォーマンス力を上げられた実感がすごくあるんですよ。なので、この1年で得たものを全部乗っけて、よりレベルアップしたライブをお見せできればなと思っています。私が感じている成長がみんなにも伝わるかどうかは当日の私次第なので、とにかく頑張ります。当日の私、頑張れ(笑)!
ーー年始から勢いよく動き始める星街さんですが、2026年はどんな1年にしたいですか?
星街:2025年を通して明確になった次の一歩を、しっかりと形としてみなさんに提示できたらいいなってすごく思います。10周年まであと2年とちょっとなので、そこに向けてブーストをかけていけるように。いろんなことに挑戦しながら、自分の殻をもっともっと破っていける1年にできたらいいなと思っております。いろいろ企んでいることがあるので、それらが全部上手くいったらいいな。
ーーでは最後に毎年恒例となっている“星街すいせいによる日本の攻略度”をお聞きします。2023年が20%、2024年は39%まで上がってきてます。2025年はどうでしたか?
星街:はい、いきます。ドゥルルルルルルルルルル、ジャン! 42%! ついに40の壁を超えましたねー。
ーー2023年から2024年に比べると、上がり幅は小さくなっているようですが。
星街:うん。思うんですけど、VTuberのカルチャーって、ここまですごく急成長してきたじゃないですか。その上で、今はさらなる成長を探している状況というか。ここからガッと60%、70%になるためのきっかけを業界全体で探ってる時期なのかなって。だから上がり幅は小さくなった。でも、みんなの頑張りがあったから3%でもちゃんと上がったことに意味があるなって。個人的にはそんな風に思っていますね。今年は50%超えたいですけどねー(笑)。