Snow Man、“温故知新”を体現ーー時代を横断していくコンセプチュアルなステージを魅せた『ON』東京公演レポ
個性や関係性が際立つユニット曲群、多彩な表現で示されたSnow Manの現在地
見どころと言えば、やはりユニット曲だろう。岩本と深澤による「Symmetry」はとにかくハーモニーが美しい。向かい合ったり、背を向けたりしながら歌うだけでなく、深澤の隣には岩本、岩本の隣には深澤の映像を映し出しており、まるで2組の“シンメ”がパフォーマンスしているかのようだった。
阿部と目黒による「ART」は楽曲、MVの世界観を忠実に再現。スクリーンに絵画が映り、登場した2人は深紅のジャケットとシックな黒のジャケットをそれぞれまとっている。さらに、椅子に座って歌うとスクリーンに映されている額縁に映像がピッタリ重なり、まるで絵画作品のような美しさを放っていた。
宮舘と佐久間大介による「地球(あい)してるぜ」は、2人以外のメンバーによるコントからスタート。地球温暖化で向井が倒れてしまったところに、宮舘と佐久間が登場してパフォーマンスしていく。絶妙な温度感のアイドル像を繰り広げ、途中のセリフ部分では再び“舘タイム”へ。〈CHIKYU! UCHU! MUCHU! I WANT 宙!〉では会場一体となって声を出していた。
ラウール、渡辺、向井による「サンシャインドリーマー」は、かなりギリギリのデニムショートパンツで登場。歌い出す前にラウールと向井は側転、渡辺がバク転をして会場を沸かせる。1コーラス目はコード付きのマイク、2コーラス目はローラースケートを履いてパフォーマンスするというエンターテイナーぶりを見せていた。

かっこいい曲、感動的な曲、おふざけが楽しい曲など幅広い楽曲だけでなく、“年代”という新たなフィルターを加えて非常にコンセプティブなライブを見せてくれたSnow Man。それでいて、本編の最後を温かな空気で締めくくっていたのも彼ららしい。時代を行き来したとしても、ステージに立つ9人の関係性と空気感は変わらない。それこそが、Snow ManがSnow Manであり続ける理由ではないだろうか。12月31日に行なわれる配信ライブ『Snow Man Special Live みんなと楽しむ大晦日!2025 ~リクエスト♡大作戦?!~』にも、自ずと期待が募る。

























